長春(新京)の路面電車  Part1 連節車

日本占領下時代に建国された満州国の首都新京(現;長春)に走る路面電車は、1941年開業以来71年を迎えています。

▲ 現在の長春地図に満州国時代の路面電車路線図を重ねてみました。
■線は1941年11月1日■線は1942年9月12日、■線は1942年2月1日、■線は1941~1942年、■と■は1942年以降、■は1942年12月29日の開業路線です。現在運行しています54路は、1945年日本敗戦以降に開業した路線と思われます。

これまで4度の訪問をいたしましたが、最近2012年5月15日の長春訪問記事に、走行する車両を連接車と書き、乙訓の老人様より 「おいおい違うよ、連節車だよ。」 と、ご指摘を受けました。

発音は同じです。 恥ずかしながら、「連接車、連節車、どう違うの?」 と、全く分かっていませんでした。調べて初めて連接台車を使用しているのが連接車、使用していないのが連節車と理解できました。長春の走っているのは連節車です。訂正させていただきます。

また、「どんな音を立てていました? ドイツ方式なら直角カルダンでしょうね。西安大路の市電、車体は現代風ですが、台車や駆動装置はどうでした? まだKR8とPV弁ですか。」とのお問い合わせもいただいておりますが、気にしていませんでしたので、同じく分かっていません。天津1・ 2・ 3・ 4上海で走行している1本レールのトランスロールは、日本では営業走行がない路面電車ですので興味深く観察しましたが、こちらの方は、中国では大連、国内では広島や岡山で見ましたのと同じタイプの路面電車でしたので、さほどの探究心がわきませんでした。次回に訪れる時はもっと詳しく報告させていただきますのでお許しください。
※ 上記をクリックしていただきますと、過去の訪問記をご覧いただけます。

【中国の連節車】

中国で初めて低床式の連節車が登場したのは、2000年大連でした。大連市公共電車公司電車工場と大連機関車研究所の共同製造のDL6WA型連節車が誕生しました。(車長22.5m、車幅2.6m、設計速度110km/h、最高運転速度100km/h)
数年の試作運用を経て改良後に量産化を行い、延伸なった202路に投入されました。
※ 上の写真は2000年試運転当時です。


続いて2002年に登場したのが長春の軽軌3号線です。大連と同様の 低床式の連節車が採用され、湖南省の湘电集团有限公司が日本東洋電機からVVVFの製造供与を受けてQ6W-1型14両とQ6W-2型2両を製造しましたが、2010年からはなぜか運行を停止して車庫で保管されています。2006年には唐山軌道客車有限责任公司が試作した唐山型が運用されましたが、現在はこちらも営業運転を停止して運転手教育用になっています。



代わって登場したのが地元長春長客长客股份公司製造した3車体連節車のCCQG2000系と、6車体連節車のCCQG3000系で、このほど開業した軽軌4号線は3000系のみが運用されています。長春軽軌路線は、路面軌道ではなく専用軌道で運行速度も70km/hとLRT本来の機能を発揮しています。

※ トップに書きましたが、今まで満州国時代に開業されたものだと思っていました54路が違っていたようでショックでした。いつに開業されたものかと調べましたが、今もって分かりません。ご存知の方がおられましたら教えてください。
次回は、新京の路面電車の歴史を掲載します。

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