台湾鉄道全線乗車の旅 Part9 高雄→花蓮

第7日目 5月26日

① 技撃館7:12-(MTR)→7:22大寮
② 大寮7:28-(MTR)→7:46美麗島
③ 美麗島7:52-(MTR)→8:08小港
④ 小港8:40-(MTR)→8:42高雄國際機場
⑤ 高雄國際機場9:16-(MTR)→9:36高雄車站
⑥ 高雄車站9:52-(MTR)→美麗島9:54
⑦ 美麗島10:04-(MTR)→10:12技撃館
⑧ 技撃館10:50-(MTR)→10:58美麗島
⑨ 美麗島11:10-(MTR)→11:22左營
⑩ 左營12:00-(台湾高鐡434)→14:00台北
⑪ 台北14:30-(台鐡自強號『太魯閣號』1063)→16:45花蓮

今日は、台湾新幹線太魯閣號に初乗車です。切符は、20日台北駅で、すでに買い求めていましたので、乗車までの間は、昨日に全線乗車できなかったMTRと、保存されている高雄旧駅舎見学です。

早起きして、シャワー後、荷物をホテルに預けて、まずは、橘線の終点大寮駅を目指しました。終点手前で、地上に出ると、車庫がありました。それからは、高架線を走り、大寮駅到着です。駅前を見渡しましたが、まだ開発中のようで、遠方に町並みが見える程度です。


これでは、駅前散歩もできないので、そのまま、紅線との交差駅の美麗島駅へと向かい、乗り換えて、終点の小港駅で、下車しました。

ここは、一応、住宅地の駅です。朝食がまだだったので、駅前のオープンカフェ風な店に、入ってみました。写真でご覧いただけるように、どれにしようかと迷うほどの、美味しい朝食が、並んでいます。持ち帰りできるように、なっています。朝で、まだ暑くないので、椅子に座って、ゆっくりと食しました。

食事後、次の高雄國際機場駅で、また下車して、空港との接続具合を見てみました。改札口を出ると、国際線と、国内線発着出入口に通路が分かれていますが、どちらとも、直接空港ロビーとはつながっていなく、一旦、地上に出てから、歩いて、ターミナルに入ります。

桃園空港は、市内から60kmあります。MTR接続はなく、リムジンバスで、高速道路を走っても、乗車後約50分は、かかりますので、この空港は、とても便利です。約20分で市内に着きます。乗車までの時間を考えると、3倍は違うでしょう。しかし、残念ながら、利用したくとも、日本への直行便は、成田しかありません。

次に目指したのは、台鉄接続駅の高雄車駅です。旧高雄駅舎に着きましたが、開館時間は、何と14:00~20:00です。もう1度来るチャンスがあるので、今日は、外観だけにとどめ、後日の楽しみにしました。

一旦、荷物を取りにホテルに戻り、再度MTRに乗車して、台湾高鐡接続駅の左營駅へと、乗車を続けました。本当は、終点の南岡山駅まで、乗車をしたかったのですが、ちょっとゆっくりと、しすぎました。タイムアウトです。

台湾高鐡の左營駅の切符販売窓口は、結構、混んでいましたが、落ち着いて、整然と並んで待っていました。急ぐ人は、自動切符販売機もたくさんありますので、こちらを利用するのでしょう。中国本土の駅とは、マナーが全く違っています。

駅弁を買い求めて、車中でゆっくりと、食べながら、高架軌道を静かに300km/h走行する車窓に、見入りました。日本人です。やはり、慣れた車両に乗車すると、落ち着きます。台鐡からの車窓とは、高さが違います。同じ場所を走行していても、異なった車窓が、見られます。日本と違い、トンネルや防音壁区間が、少ないので、車窓を楽しめます。

 

高鐡左營発車時は、ガランとしていた車内でしたが、高鐡台中駅に到着すると、一気に席が埋まりました。そして。高鐡板橋駅で、半数が下車しました。

高鐡と、台鐡の台北駅は、隣接しています。別会社ですので、一旦、高鐡の改札口を出て、台鐡の台北駅に入場しなければなりませんが、数分でOKです。花蓮駅までは、台鐡の誇る新鋭振子式電車『白いカモメ』、台湾名『太魯閣號』Tarokoに、初乗車します。接続時間は、30分です。

入場するまで、売店を見ていると、見つけました鉄道雑誌『鐡道旅行』! それも、バックナンバーばかりで、2002年6月~2003年12月発刊までの、№5~11が、揃っています。見ると、年4回発刊です。定価150元(420円)が、特価で100元(280円)です。あったんですね、定期的に発行されている鐡道雑誌、感激でした。重い荷物になりますが、これは、買っておかねばなりません。ついでに、弁当もまた、買ってしまいました。

樹林駅始発の太魯閣號は、台北駅で、満席になりました。最高速度130km/hで、東部幹線を快走します。太魯閣號登場前は、同じ列車は、台北を14:30に発車して、17:10に花蓮に到着していましたが、登場後は、16:45着です。所要時間は、2時間40分を25分短縮して、2時間15分になりました。

東部幹線は、並行する高速道路もなく、台鐡のドル箱路線です。太魯閣號は、大人気の電車で、早めに買わないと、切符確保はできないそうです。訪台時に直ぐ買っておいて、正解でした。

三貂嶺駅までは、見慣れた車窓でしたので、先ほど買い求めた『鐡道旅行』をパラパラと、見てみました。台湾鐡路の記事だけでなく、日本鉄道状況や、他の海外鐡道の紹介記事も、掲載されています。惜しみなくは、中国語でも、簡体字ではなく、難しい繁体字ですので、読むのに大変です。写真や、前後の文字から、多分こんな事が、書いてあるのだろうと、勝手に解釈しながら、見るしかありませんでした。しかし、今日1番の収穫に、弁当を食べるのを忘れて、見入りました。

三貂嶺駅までは、渓谷沿いを走行しますが、過ぎると、トンネル、急カーブ、16.7‰の勾配が続き、山間区間に入ります。牡丹は、1991年以前は、スイッチバックの駅でした。石灰石、セメントを搭載した貨物列車は、補機を付けて、登って行ったそうです。

石城駅に近づくと、太平洋が、見え出します。このあたりから、美しい岩肌の海岸線沿いを走行します。反対側は、山が迫り、宜蘭線で、最も車窓を楽しめる区間です。この先の礁渓駅まで、5月21日にCK124が、走行しました。こんな風景をバックに、撮りたかったと思いました。

頚城駅を過ぎると、海岸線から離れ、両側を山で囲まれた水田の中を走って行きます。途中、いくつもの橋梁を渡りますが、東部幹線と、交差する河川は、山が近くて、短流が多く、大きな岩がごろごろあって、日本の河川とは、違った光景です。また、川幅が広いのも特徴です。

礁渓駅は、最近の台湾温泉ブームでも、大人気の礁渓温泉があります。車窓からも、源泉の湯煙が見えます。すべすべのナトリウム泉とか、次回は、行って見ましょう。

礁渓駅から、2つ目に停車した羅東駅は、かつて、太平山へと向かう、森林鐡道の始発駅だった駅です。公園には、その頃走ったSLが、多数展示してあるそうです。今回も、視察したいと思っていましたが、全線乗車を優先したので、やむなく断念しました。次回は、絶対に行きたいところです。

変化に富む車窓に、釘付けになっていましたら、お隣に座っておられた若い女性から、日本人か?どこから来たの?等々、質問の嵐がきました。自分は、台北で働いているが、台湾の4連休が、近づいたので、故郷の台東に帰るのだと、言います。北京語も分るようでしたので、花蓮駅に着くまで、沿線案内を、お願いしました。

昔、列車に乗ると、ボックス席の人たちと、いつも話をして、単調な列車の旅を、楽しませていただきましたが、昨今は、いろいろと事件が多くて、うっかり話もできないのが、日本の現状です。しかし、台湾鉄道乗車の旅では、必ずと言っていいほど、自然に、隣に座った方から、話しかけられました。

おかげで、退屈もなく、いろいろな土地の情報を教えていただいて、楽しい時間を持つことが、できました。中国本土の、長距離夜行列車の旅でも、いつも楽しい出会いが、持っていますが、ここ台湾は、アジアでは、数少ない親日国家です。やさしい、親しげな出会いには、毎日、感動をしました。台湾鉄道の旅に、完全に、はまってしまったようです。

定刻に、終着駅の花蓮駅に到着しました。これから、乗り継いで台東へと向かわれる隣人に、お礼を言って、駅前に出ました。今夜の宿は、駅から見えます。昨夜の不幸は、起こりえません。安心して、駅前に展示されている、ナローゲージ時代の車両たちと、対面しました。


ホテルにチェックインした後、かつての花蓮駅へと、タクシーに乗りました。着いた旧花蓮駅は、完全に更地にされていて、痕跡すらありません。近くにおられた老人に尋ねると、他の方も集まってきて、日本語で、汽車が走った当時の、昔話をして下さいました。おかげで当時の繁栄ぶりを、おぼろげに見ることができました。感謝、感謝です。

この後は、やはり、美味しい土地物を食する夜市です。海岸の公園内に、地元料理を並べた屋台がたくさん出ていると言われて、行ってみました。地元の小米で醸造した、珍しいお酒がありましたので、試飲してみると、結構いけます。

1本買いますと、おばさんが、隣の店は、息子2人がやっている店だ。何か食べていきなさいと、薦められて店に入ると、サービスだといって、ビールやら、つまみやらが、黙っていてもテーブルに出てきます。おばさんも、自分の店を空けて、向かいに座って、日本語チャンポンで、土地のことやら、よもやま話をしてくれます。

買った1本のお酒は、開けて全部飲んでしまいました。帰り際に、もう1本を買うと、次に来た時は、1本プレゼントするからと、約束してくれました。

夜市の後は、花蓮名物のワンタンです。市内に、お薦めの店を紹介していただいていましたので、向かいました。かなり、分りにくい場所でしたが、タクシーの運転手は、店の前まで行ってくれました。メニューはありません。ワンタン一品です。旨かった。台湾で、お薦めの料理が、増えました。

今日は、昨日とは一転、一日中、楽しい時間を過ごせました。明日は、東部幹線から西部幹線へと、鉄道の旅を続け、台中へと向かいます。  Part10へ続く

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