2014年 遥かなる東欧の旅 Part13 ボスニア・ヘルツェゴビナの現役蒸気機関車 その1 Durdevik炭坑線を撮る

第7日目 2月21日

8:22 昨夜ホテル手前で乗り換えた小型バス2台に分乗して最初の撮影地、Zivinice駅に着きました。今日の午前中は、Durdevik炭坑から国鉄Zivinice駅までの約5キロを走る路線で、現役の蒸気機関車を撮ります。
お天気ですが、ご覧のとおり今にも雨が降りそうで良くありません。しかし、そんなことは仕方がないと蒸気機関車がやってくるのを待ちます。
01028:55 最初にやって来たのは、DL275号機が牽引する約40両ものセキを牽引した石炭列車です。
石炭搭載はなく空車回送で、Durdevik炭坑の積込場へと向かいます。

039:10 DL石炭列車が発車していった後、採炭場からC形タンク機62-111号機が白煙を吐きながら単機でやってきました。駅ヤードに留め置かれている空車を牽引して積込場に向かうようです。

00_地図02_2▲ Durdevik炭坑は、ボスニア・ヘルツェゴビナの首都サラエボの北、約70キロにあります。鉄道は、貨物線がありますが旅客列車の運行はありません。
下は、今日の撮影地です。

00_地図03_2

04Zivinice駅構内は、川の吊り橋歩道からの通路にもなっていますので、付近に住まわれる皆さんの生活道路でもあります。ひっきりなしに通っていかれます。

蒸気機関車が停車すると待っておられた皆さんが急いで横断されていました。

しかし、この62-111号機ですが、正面は錆だらけで異様に醜いのはいただけません。
健脚ぶりは絶賛ですので容姿も、もう少し手を入れてもらいたいものです。

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▲ 9:30 撮影地①
空高く爆煙が立ち上がり長編成の貨車を牽引しての発車です。
さすが現役だけあって元気のよい見事な煙でした。
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▲ 9:48 撮影地②
直ぐにバスに乗っての追っかけです。定期列車ではありますが、専用線ですので多少の融通はききます。少しゆっくりと行っていただき、撮影予定地で全開で走ってもらいました。
晴天ならもっと良かったでしょうが、煙はここでも見事でした。

0807▲ 10:47 再びZivinice駅構内に戻りました。構内ヤードは子供たちの通学路でもあります。子供たちは元気です。走ってジャンプで線路を飛び越えていきます。

◀ 満杯の石炭を搭載してDL列車が入線してきました。
駅員さんは停車位置を大きく手を伸ばして体を張っての指示です。

10:59 62-111号機も再び単機回送で戻ってきました。単機でもこの煙は大サービスです。

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10▲ 11:09 ヤードに残した空セキを連結しての発車です。先ほどから同じ位置で狙っていましたら他の皆さんは無視して前に行かれてしまいました。そんなに近くで撮るより私たちがいる場所の方が発車光景を長く撮れますので良いと思いましたが、全くお構いなしです。この時からドイツ人鉄ちゃん気質はかなり我がままと分かってきました。

11▲ 先ほど同様に爆煙が上がってくるのではと期待しましたが、ちょっとの間で気温が上がって来たようです。煙は空に溶け込んでしまいました。しかし、長~い編成です。

12▲ 11:22 撮影地③
今度は先ほどより手前の道路と並行する直線区間で撮影です。ここでも撮影位置は皆さん前に出られてしまいました。電線が邪魔だったようです。ここは納得です。

13▲ 列車が行ってしまった後、荷車を引いた馬車が来ました。もう少し早くに来てくれればベストショットが撮れたでしょうね。こんな光景は以後も見受けられました。蒸気機関車も現役なら、馬車も現役で頑張っています。

14▲ 11:36 撮影地④
Durdevik炭坑までは、もうすぐです。62-111号機は、最後の力闘で向かいます。
約5キロの短い区間での撮影でしたが、楽しめました。

この撮影ツアーはドイツで有名なSL撮影を手掛けている会社の企画ではなく、一介の鉄道マニアが企画され、仲間たちに呼びかけて集められたそうですが、中々手回しがきいています。列車を停めて我々が撮影場所まで行くのを待たせています。貸し切ってのフォトラン同様に楽しめました。どんよりとした天気が続いていますが、それではとドレインを吹き上げての演出も嬉しい限りです。

これでDurdevik炭坑から国鉄Zivinice駅まで撮影は切り上げです。次は約11キロ離れたDubraveLukavac地域に移動して、Class 33型大型蒸気機関車が牽引する現役貨物列車の撮影です。

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12:22 撮影地⑤に到着しました。
とうとう小雨まじりの天気になってきましたが、昼食のバーガーを食べながら小さな花咲く草原に腰かけて、Class 33型蒸気機関車が牽引する貨物列車を待ちます。
15▲ 13:44 待つ事1時間余り、33-236号機が白い帯をたなびかせてやってきました。このポイントは狙っていたアングルではなかったのですが、下からも白いドレインを吹き上げての力闘ぶりが良かったのでシャッターを切りました。こんなシーンが見られるのだったら前の雑草を取り払っておくべきだったですね。

16▲ 教会と草原の小さな花を入れてが本命でしたが、結構暗くなっていて手前の花もピントが合うように被写体深度が取れませんでした。晴天で明るくないと無理でしたね。天候も考慮してのイメージができていませんでした。

17◀ 14:06 撮影地⑥
33-236号機の折返しを狙いますが、上手くさばけませんでした。
この蒸気機関車の特徴は船底形のテンダーですが、円筒を半分に切ったようなここまで船底になっているのを見るのは初めてでした。

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▶ 14:53 撮影地⑦
先ほど撮った撮影地⑤近くのS字カーブに戻っての撮影でした。
撮影場所を決めて待ちますが後から来たドイツ人鉄ちゃん達が前に来てしまって仕方なく移動を強いられました。
向こうは数で勝りますので寄り切られました。困った事です。

それでも前に出て正面からの爆煙を期待しましたが、白い煙で空と一体になってしまいました。
ドイツ人からも不満が上がったようで定期列車では異例のバック再走行のオファが出ました。

2度目で何とかまとめましたが、俯瞰撮影ができないこの天気では仕方なかったかも・・。

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◀ 15:46 撮影地⑧
Rudnik Šikulje炭鉱近くに移動しました。

 

21◀ この路線は複線となっていて、腕木式信号機もまだ現役で使用されています。

33-504号機がバック運転で満載の石炭列車を牽引してやってきました。
ファインダーからはセキの上に人が乗っているのが見えます。以前中国の運炭列車で見たのと同じ光景ですが、車上から大きな塊を投げています。
しかし、我々が撮っている場所に近づいても止めず、10㎝大の石炭が降り注ぎました。
慌てて直前で逃げましたが不幸にも直撃を受けられた方もおられました。肩に当たったようで見ますと赤く腫れていました。頭だったらただでは済まなかったでしょうね。

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23▲ 16:16 33-504号機の折返しの列車が来ました。
今日はコンディションも悪いのでこれで切り上げです。昼からはモノトーンの世界でした。

30▲ 17:00 ホテルに戻ってのレストランでの夕食です。ここのレストランは、メインメニューが魚か肉のいずれかのローストだけですが、スープが美味しくいただけました。
今夜は、甘党好きな方はクレープに乗せたアイスクリームやらサワークリーム類を注文されていました。普段は甘い物は敬遠する私ですが、少し食べさせていただきましたが中々です。甘党には何よりものご馳走ですね。

夜になって雨も本番になってきました。明日の撮影はどうなるのかと心配しながらの就寝でした。  Part14へ続く

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