第8日目 2月22日
朝起きて気にかかるのは天気です。
昨夕からの雨は止まず降り続いています。撮影意欲は萎んでしまいますが、あらゆる状況下でも何とかするのがカメラを持つ者の腕の見せ所と思い直して出かけます。
ここのレストランの朝食もバイキングではなく簡単なプレートは運ばれてきました。コーヒーがブラックを選べないのが不満です。
8時前 撮影地① 標高195m
バスに乗って最初に案内されたのは、昨日最後に撮ったポイントです。日本人グループは、昨日車上からの石炭投げ捨ての洗礼に会いましたので汽笛が聞こえても線路際に行く気がしません。またこちらに向かってくる石炭搭載列車はバック運転ですので尚更です。1部のドイツ人が線路上で撮るのを遠くから見ていました。
▲ 8:12 ところが来た蒸気機関車は正向きでした。しまったと気が付いても線路際に行くには時間がありません。選ぶは、流し撮りだけでした。
▲ 牽引機は、昨日同様の33-248号機。
6,000両も製造された名機です。門デフの元祖ヴィッテ式デフレクターを装着していますが、こちらはドームを包むようにカーブしています。
按じたようにセキの上には石炭盗人が乗っていて白いバックに石炭を選んで入れています。昨日は線路際に投げていましたが、今日は盗人たちも少なく投げてはいませんでした。
ドイツ人たちはここまで分かっていたのでしょうか。
▲ 今日の撮影地です。ご紹介します写真と一緒にご覧ください。
▲ 8:20 撮影地② 標高197m
Lukavac駅に到着。33-248号機牽引の石炭列車は交換待ちなのか停まっていました。
▲ 8:26 同じ方向から33-504号機が単機できました。
小雨が降る中での撮影が終わると皆さん雨宿りです。駅舎の軒下に移動して次の撮影に備えられていました。
▲ 駅舎前には、4人のお客さんが旅客列車を待たれています。撮らせていただいても良いですかとカメラを向けますと、皆さん愛想よく笑顔で答えてくださいました。
待たれている列車を撮ってみたいと思いましたが、バスに乗るようにとの指示が出ました。
▲ 9:25 撮影地③ 標高216m
雨の中、Bosanska駅を発車していくDL275号機。
▲ 9:31 雨の中、撮影地①、②で撮った33-248号機牽引の石炭列車がスイッチバックのBosanska駅に向けてカーブを描いて上がってきました。
▲ 9:40 撮影地④ 標高213m
Bosanska駅に参りますと既に33-248号機は切り離されて、機回しに動いていました。
9:51 駅事務室を覗いてみますとにっこり「入っていいよ」と言われましたので見せていただきました。
机の正面のモニターには、構内配線図が写っています。左はダイヤグラムが貼ってありました。
この駅を通過する2路線のダイヤです。
上が、”****DVCL)-BRCKO-BANOVICI)の路線です。
起点駅の頭文字は隠れていて見えません。
▲ 下は、”DOBOJ~TUZLA”の路線で、撮影地②のLukavacが掲載されています。いずれを見ても結構頻繁に走行しているようです。Lukavac~Bosanskaの駅間距離は、7.5キロと分かります。
▲ もう1つ興味を引かれたのはカレンダーです。2週間分を1行掲載は初めて見ました。
▲ 9:58 構内では33-248号機の機回しが終わっていました。編成替えをやっているようです。再びバスに乗って移動です。
▲ 10:33 撮影地⑪
ドイツ人からコーヒーを飲みたいとのオファーが出ました。
途中のGS(ガソリンスタンド)でコーヒータイムを取ってしばしの休憩です。
GSにはコンビニや喫茶が併設されている所が多く見かけられました。
ガソリン代は、2.30MK(約160円)/㍑と、日本とほぼ同じ料金です。軽油は日本と違ってガソリンとほぼ同じなのは意外でした。
約20分の休憩後バスに乗って着いたTutnjevacの町ですが、駅名は消された営業廃止駅でした。
しばらくしますと、33-248号機牽引の貨物列車がやってきました。
ここで撮影と思いきや、有蓋貨車に乗せられての移動です。
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12:00 撮影地⑥ 標高135m
約30分の乗車で、Bosanska Bijelaに到着です。地図で見ますと、幹線道路から離れています。そのための列車移動だったようです。
スイッチバックの駅Bosanskaからは、北へ42.9キロでした。
ここで機回しをして正向きに連結されました。
貸し切ってのフォトランが始まるようです。
▲ 12:37 準備が出来たようです。Bosanska BijelaからBosanskaに向けて発車です。
廃屋となった駅舎の前には、子供たちも蒸気機関車を熱心に見ています。どこの国でも子供たちは蒸気機関車が好きなようです。カメラを向けますと笑顔で答えてくれました。
13:21 撮影地⑦ 標高150m
Bosanska Bijelaから貨車に乗りこんだTutnjevacの廃止駅までは、道路と離れてのカーブが続く山間路線を行きます。
▼ 13:40 撮影地⑤
Tutnjevacの町の廃止駅に戻っての撮影です。
▲ 14:05 撮影地⑧ 標高166m
町はずれの開けた牧草地からの撮影です。
▲ 14:44 撮影地⑨ 196m
貨車に乗っての再移動で、Srebrenikに到着。隣駅とほぼ同じような大きな駅舎ですが、駅事務室は広くはなく簡素です。住居スペースが広く、駅員は住み込みなのでしょうね。
▲ 15:25 撮影地⑩ 標高291m
小高い牧草地からの撮影です。
標高は288mまで上がってきました。
▲ 16:02 撮影地⑫ 標高242m
Mramor に到着しました。
33-248号機の運転室内
スコップで投炭するには、異常に大きな石炭です。投げ入れているのでしょうか。
16:46 撮影地④
スイッチバックのBosanska駅に戻りました。
今日はここで夜撮です。
17:24 たった1両の客車を牽引してDL278号機が到着しました。
▲ 17:31 夜撮ですが、あいにくと三脚はバスの中です。仕方なく手持ちでの撮影です。
【DATA】 ズーム90㎜ F5.3 1/10秒 オートISO-1100 露出補正-0.3段
▲ 17:58 【DATA】 ズーム72㎜ F5 1/10秒 オートISO-5000 露出補正-0.3段
18時過ぎに夜撮は終わりました。ここからは、全員バスに乗ってホテルへ引き揚げでした。
▲ 20:40 今日はちょっと遅い夕食です。明日は、今回のツアーの最終日で、撮影は午前中で終わり、午後にはサラエボ空港へと向かいます。皆さん揃っての最後の晩餐です。後半は雨に見舞われましたが、楽しく撮影ができました。成果を称えながらの夜を過ごしました。
明日サラエボ空港で解散後、私はサラエボに一人宿泊して、バルカン諸国を経由してイスタンプールまでの乗り鉄旅に出ます。切符はクロアチアのザグレブまでしか手に入れていません。これからどうなるのかと不安が一杯の就寝でした。 Part15へ続く