▲ 1985年に初めて訪中した時に買って、2度目の1995年から行く度に集めている中国鉄路の時刻表です。年に1回の発行でしたが表紙はデザインと言えるものではなく、中の編集具合も毎年変わっていました。逆に今年はどんな具合になったのかと楽しめました。
▲ 近代化が進む2001年以降は年2回程度になり最近は年4回に増えてきました。この頃は列車編成にどんな車種があるか、営業距離が掲載されていましたが、最近の時刻表ではなくなりました。
中国鉄路では2014年12月大幅なダイヤ大改正が実施されましたが、時刻表最新版は2014年10月号です。
日本と違って駅や街中の本屋等どこでも売っている事はなく、駅のKIOSKにも置いてあるのを見るのは稀です。今回は北京西站待合室で見つけましたが、最新版の10月号でした。日本では毎月事前に時刻表が発行されていますが、こちらでは年に3~5回の不定期発行です。また事前に発行される事はなく、時刻改正後しばらくしてから発行されます。
あちこちで探しましたが、求めたい12月号は発売されてはいないようで、ありませんでした。このためここからのデータ等は10月号に基づいて記載させていただきます。ご理解、ご了解ください。
第7日目 1月1日 その2
① 哈密15:08(T304)⇒翌々日18:17長春
11:41 国鉄哈密站到着。哈密からウルムチ(乌鲁木齐)へとCRH(高速電車)で向かわれ乌鲁木齐空港から北京空港、そして帰国される皆さんとはここでお別れです。私は小竹先生にご同行させていただき中朝国境へと向かいます。哈密発車は15:08、約3時間ありますので駅前のホテルに入って休憩する事にしました。中国の駅前ホテルでは夜行で着いた客や発車待ちの客を対象に短時間の休憩チェックインを受け入れています。適当なホテルを探して休憩を取る事にしました。
しかし最初に入ったビジネスホテルでは外国人は泊められないと言われ別の4つ星ホテルを紹介されました。中国では今尚外国人が泊まる事を認められていない星の付いていないホテルが数多くあります。8月に参りました西宁のホテルでは予約しておいたにも関わらずフロントでダメと言われ難儀しました。外国人不可のホテルは開発の進んだ大都市の駅前では滅多に見かけられませんが内陸部ではよくあります。
紹介された禾禾商务酒店では問題なくOKで、哈密站が正面に見える部屋でゆっくりできました。Wifiは勿論、温水シャワーの出も良く、くつろげました。
【 難儀なSIMカード購入 】
列車に乗る前の用意として、持ってきているipadを活用するためのSIMカードが必要です。入れてある大連で購入したSIMは昨日三道嶺のChainaUnicom店に行きましたが復活できそうにありませんでした。新たに購入しようとすると、「外国人パスポートではできない。中国人身分証のみで購入可です。」と言われました。
今年8月に携帯電話のSIMカードを同じ北京のChainaUnicom店にてパスポートを見せての正規申込みで購入しました。やはりこの新疆地区は紛争の多い地域なのでSIMカード購入については制限が設けられているのでしょうか・・。それなら、街には携帯電話屋が多いのでどこからか用立てて持ってきてくれるかもと店を探して入りました。店員は10分待ってくれと申しますので待ちましたが、20数分を経過しても手間取っているようでダメです。小竹先生が来られて、そろそろ站に向おうと言われましたので店員に断りを入れて店を出ました。大連では直ぐでしたので諦めるほかありません。
▲ 14:47 最近にリニューアル完成なった哈密站の2階コンコースです。以前は暗く狭い、いかにも田舎の駅でしたが、広く明るくなりました。
▲ 14:58 ホームへの跨線橋も新しくなって明るく綺麗です。列車乗務員が下りるホーム案内をされているのは珍しい光景でした。
▲ ホームで待っていますのは25K型客車。来る時と比べると新しい車両ではありませんが、T列車なので仕方ありません。
▲ T304次は2014年7月時刻改正で誕生した列車です。乌鲁木齐(ウルムチ)から新疆、甘粛、宁夏、内蒙、辽宁、吉林の6省区を通って4,502キロを2泊3日、56時間50分(12月改正後)をかけて長春に向かう長距離夜行列車です。
2014年10月現在での中国鉄路にはCRH(高速電車)2,706本、客車列車2,224本と合わせて4.930本の列車が運行されています。この内、走行40時間を超える列車は113本もあります。今日乗車するT304は第8位にランクされます。
▲ 中国鉄路の長距離列車の走行時間のランク表です。第1位のK2288/K2283は、12月の大改正によりさらに時間が延びて68時間25分にもなりました。19:15分に長春を発車したこの列車は3日後の15:40に昆明に到着します。車中3泊4日の乗り鉄旅になります。走行距離は广州~拉薩4,980キロには及びませんが4,161キロは乗りごたえ十二分ですね。
私的には東北のハルピンから南国海南島の海口へのK1124/K1121に乗ってみたいと思ったりしますが、この列車は12月大改正で格上げされてZ114に代わってしまいました。走行時間も44時間48分と大幅にスピードアップされています。今の時期ですと乗車時はマイナス15℃、下車時間は25℃と温度さは40℃にもなります。
また海口へは鉄道連絡船で列車ごと船に乗せて着きます。いつかは乗ってみたい列車には違いありません。他にこの中で乗車したのは第20位のK454でした。これも乗りごたえはありました。
▲ 赤線がT304の走行する区間です。北京は経由せずフフホトから先は多くの鉄ちゃんが通われた集通線を通って瀋陽、そして北上して長春に向かいます。
▲ 17:58 昼食はビールで済ませましたので、夕食は食堂車で一品料理を頼もうと参りました。
テーブルに置いてあったメニューにはそこそこはあるなあと注文しましたが、トレイに入れた2種のみしかないとの事です。その代り具入りスープは車販と違ってありました。
白酒好きな二人です。なにがあるとお聞きしますと新疆の白酒が出てきました。
2泊3日のT304乗車ですが終着の長春からも夜行列車の乗継で図們へと参ります。
3泊4日の長い乗り鉄旅です。まあ、ゆっくりと行こうやと、白酒を飲み交わしながらの就寝でした。
Part11に続く