デジ青で、いつもコメントをいただいているクモハ73106東ウラさんにぶんしゅうさんがお願いした出雲坂根三段スイッチバックを登るC56の貨物列車の写真を見せていただきました。元は総天然色写真だそうですが退色劣化が激しいので白黒で公開されました。やはり総天然色ではどのような写真だったのかと興味がわきます。それで厚かましいのでしたがクモハ73106東ウラさんにお願いをしてJPGファイルで送ってもらいました。見た瞬間にアッと思ったのですが総天然色に復元すると言ったからにはやらないといけません。艱難辛苦の末、出来上がりました。まだ、ちょっと色調が気になるのですが公開いたします。公開にあたってはクモハ73106東ウラさんから了解をいただきました。
コメントにもありましたように1971年3月の撮影だそうです。想像して色調整をしなければならないのが難しところです。最初にカラー復元したものは撮影された3月下旬とはかけ離れた色の風景でした。それを何とかそれらしく見えるように再調整をおこないました。参考になる風景の写真がなかったので火野正平のこころ旅で丹沢山系の風景が放送されました。季節としてはほぼ同じようなので、これを参考にしました。それが先ほどの写真です。それでは最初に調整した写真はどのような色であったかというと
緑豊かな山になっているのが3月という季節とは少し違和感を感じるものでありました。では復元前の写真はどのようなものであったかというと
このような状態でした。全体がピンク色です。フイルムは富士のポジフィルムだそうです。私が以前に投稿した明延の一円電車も同じように退色劣化がしていました。スキャナードライバーに退色補正があったので自動的に補正してくれたので、あとは微調整でした。今回はそのように簡単にできません。使っている画像処理ソフト3種類をフル動員しなけらばのでないかと思いました。しかし、実際に作業を始めるとぶんしゅうさんに教えていただいたニコンのCaptureNX2が一番適していて、ほとんどがこのソフトで復元作業をいたしました。ところで、一段目以外の写真についてはぼちぼちと再調整をして行きたいと思っています。いつ出来上がるかは?これからの写真は最初の調整なのでそこは我慢してください。
煙の流れからシゴロクがバック推進運転で二段目のスイッチバックを登って行きます。
そして、最後の一番上の線路上を登って行きます。ところで、この三枚を見比べてみると最後の三段目の写真は背景の山は少し茶色気味なので3月頃の山のようですが手前の田んぼは薄い緑色をしているので自分でもちょっと変だと思ってしまいます。二枚目の田んぼと三枚目の背景の山で3月頃の風景になるのではないかと思います。このようなところが難しいところです。まだ消化不良のような感じがするので、もう少し微調整をするつもりですがいつ出来上がるかわかりません。とにかくやってみようと思っています。
クモハ73106東ウラさんからもう一枚のカラー写真が送られてきました。それは備後落合で撮られた写真です。とにかく見ていただきましょう。
いかがですか、日本の原風景といった感じです。クモハ73106東ウラさんは4年前に一畑へ行かれる時に車で通られたのですが、風景はかわっていたと、その時の写真と共にメールで教えていただきました。
最後に白黒で撮られた出雲坂根三段スイッチバックと備後落合の写真をどうぞご覧ください。
大変、貴重な写真を提供していただいたクモハ73106東ウラさんに感謝です。ありがとうございました。
お陰さまで45年前の写真が蘇りました。ありがとうございました。大学鉄研の仲間と二人で山陰線、小浜線、宮津線、伯備線、芸備線などを回った撮影行が、ついこの間だったような気がいたします。4年前に訪れた出雲坂根が観光客で賑わっていた一方、備後落合はひっそりと寂しかったのが好対照でした。備後落合は、45年前には旅館があり宿泊したのを思い出しました。
クモハ73106東ウラ様 喜んでいただいて、私もうれしく思っています。今となってはもう少し上手に復元できたらよかったと思っています。白黒の写真も出雲坂根周辺(特にスイッチバックのある山側)の写っているのが、三段スイッチバックとなった険しさがよくわかります。当時、シゴロクとしては最大限の力を振り絞っていたのでしょう。いい写真ありがとうございました。
どですかでん様
いつも馬鹿のひとつ覚えの如くAdobe Photoshopの古いバージョンを使って修正をしております。研究熱心な「どですかでん」さんですがこれほど色再現できるとは思っておりませんでした。私等ど素人は勉強して技術力を身につける必要があると思います。「ぶんしゅう」さんもいろいろと先端技術を駆使されていようですね。「ぶんしゅう」さんと「クモハ73」さんは海外常連組ですが、国内でも深夜の市振駅に集合して美濃赤坂に向かったという行動派でとてもついては行けません。クモハ73さんは私より5歳ほど若いのですが、私の最後の職場では上司でして少しばかりご指導を受けた立場でした。しかし、お互いに若いころは飯田線旧型国電や東北のED71を撮りに行った仲で、海外も最初は私が旅行の手配をしましたが、今は逆転して国内の手配やドライブではすっかりお世話になっております。台湾もよく行かれ、DRFCクローバー会の台湾派の皆さんとも行動を共にされることもあるようです。
クモハ73106様
かってに紹介してごめんなさい。出雲坂根のスイッチバックのあの俯瞰撮影の場所をお尋ねしたのは、もう10年くらい前ですか、現地まで行って終に全容を見ることなく帰ってきたスイス・イタリア国境に近いレーティッシェ鉄道ブルジオの模型的スパイラル線を思い出したからです。もう行くことはないと思いますが。
準特急様 Brusioに連れていっていただいたのは、もう13年も前になります。昨年秋、3回目の訪問で初めてループの俯瞰撮影ができました。また、その3年後にご案内いただいたゴッダルド・Wassenもあと数日、6月1日に長大トンネルが開業、重連+後補機の貨物は過去帳入りするとか聞いております。ここも昨年秋に行きましたが天候が思わしくなく、再訪するつもりでしたが、諦めざるを得ません。国内では、出雲坂根の俯瞰はもう一度自分の眼で確かめてみたいですね。では、また来週の重連撮影で。
準特急様 Adobe Photoshopの古いバージョンで十分だと思います。私はElements7.0を使っていますが、その前のバージョンであるElements6.0とほとんど同じです。最新バージョンの体験版を使ってみましたが若干違っているのですが、必要な機能はほとんど同じでした。Photoshopにしかできない機能があって、それぞれ使い分けをしています。今回の色の復元はちょうど、油絵を描く時に絵の具を重ね塗りするような感じで復元していきました。デジタル技術を使って、アナログのような作業をして復元しました。もう少し、いい色調になるようにぼちぼち補正をしていますが、全く同じようにはできません。まったくのアナログです。おかしなことですが面白いものです。
どですかでん様、東ウラ様
劣化、退色はツールを駆使して復元できたとしても、元々の構図、ピントなどがマズいものは修正のしようがありません。その点東ウラ様の作品はいずれもすばらしく、特に鉄橋を渡ってゆくコマはほれぼれと見とれてしまいます。坂根の俯瞰は 今ではチェーンソウを持ち込んで杉を何本も伐採しないと見れない光景だけに こんな風景だったのかと目からウロコです。おろち号に乗るとスイッチバックの途中の 杉林越しに坂根駅がチラっと見える地点で最徐行して「下に坂根駅が見えます」とアナウンスがあるのですが、昔ならずーっと見えていたんだと改めて気づきました。大畑の昔を知っている仲間が現地を再訪したところ、かつては登るにつれて人吉盆地が見渡せ雄大な景色が楽しめたのに、今では全く見えずガッカリしたと言っていたのを思い出しました。坂根も同じですね。次に坂根を訪ねるときはこの写真を持参し、踏切を渡って駅の上に登って行く細い道を歩いてみようと思います。ありがとうございました。
どですかでん様
いろいろとご教示いただき有難うございます。油絵のようなという表現が文章ではよくわからず、自分なりにトライしてみます。私は何回も申し上げておりますようにパソコン恐怖症で時々操作不調となり、画面が黒くなったり、字がやたらと大きくなったりして真っ青になり専門家の所に駆け込むことが間々あります。
西村雅幸様
デジ青中国地方支局長としてのご活躍、ご報告いつも楽しく拝見させていただいております。広島はオバマさんの訪問やカープの首位独走で注目されていますね。さて、「元々の構図、ピントが大事だ」とのご意見は全く同感でして改めて肝に銘じて撮影したいと思います。いくら高級なカメラ、レンズでもいい加減に撮ると、きちんと撮った安物の機種による作品には勝てません。最近沈黙の総本家さんからも定点対比撮影のコツを教えていただきましたがデジ青でこのような話題も結構なことだと思います。それにしても技術屋のクモハ73106さんがこんなにうまい日本的風景写真を撮っているとは知りませんでした。
準特急様 備後落合のこの場所は、当時、F誌(?)の撮影地ガイドで紹介された場所です。決して、上手い写真ではありません。私の力量は準特急様がご存じのとおりです。
出雲坂根三段スイッチバックの一段目を登るC56牽引貨物列車の写真を3月下旬の季節感があるように再調整しました。