第4日目 6月25日 その2
東室蘭から室蘭支線 7.0㌔に乗り換えて室蘭を目指します。2021年3月13日よりキハ40系から置き換えられたE100形に乗車します。苫小牧運転所では現在18両が運用されています。
① 函館 9:00(北斗5号)⇒11:20 東室蘭 11:25⇒11:38 室蘭
▲ 所要時間13分で終点室蘭に到着です。島式ホーム2線ですが昔ヤードにあった数多くの側線は1本もありません。ただ長編成の運炭貨物列車が奏功した路線だけに全線複線は残されています。
室蘭駅の開業は1897年(明治30年)7月1日、かつては採炭された石炭輸送で大盛況でしたが貨物列車は廃止されて2019年(令和元年)の乗車数は231人、東室蘭駅は669人となっています。JR北海道では「自社単独で維持困難」とする10路線13線区を発表していますが、逆に維持可能な線区も発表しています。その中にはこの室蘭支線も含まれていますので今後も生き残りは確定しています。
▲ 駅前にこの鉄路の開通経緯についての表示板がありました。
▲ 私の知っているのは昭和44年の石炭輸送で活況だった頃の室蘭駅の光景です。ヤードには何本もの線路がありましたが、石炭輸送が終焉を迎えた後は石炭積み出しの設備は撤去され、ヤードに広がっていた線路は撤去されて消えています。街を歩きましたが、買い物客はいなく店は閉店ばかりが目立ち、あまりの衰退変貌ぶりに驚きました。崩壊した夕張と同じくに向かっているように見えました。
▲ 11:59 お腹が減ってきましたのでいつものように「この近くで美味しいそば屋はどこ」と、タブレットで聞きますと3軒の店を紹介してくれましたが、2軒は休みです。仕方なく最後の店、「蕎麦カフェ 憐家」に行きますと若い店主で内装もそば屋と思えぬおしゃれな店です。お味も大ヒットでした。あまりの美味しさに写真は食べてから気づいて撮りました写真で申し訳ありませんが大変美味しくいただきました。
▲ 12:49 駅に戻りましたが、今回予定変更が急でかつての室蘭駅訪問には気が付きませんでした。約600m西へ行ったところにあって、現在は室蘭市観光協会の事務所として使用されていますが建築様式は寄せ棟造りで、明治の洋風建築の面影を残す屋根や白壁づくりの外観、外回りは入母屋風で「がんぎ」と呼ばれるアーケード様式となっており、全国でも珍しい建築物となっています。ミスりました行きたかったですね。
※ 駅舎の写真は室蘭市HPからの転載です。
② 室蘭 12:52⇒13:05 東室蘭 13:09(北斗9号)⇒13:22 登別
12:44 登別への列車発車の時間となりましたのでホームへと上がりました。電光掲示板に特急13:38発札幌行きと表示されていますが、「特急スズラン7号」は東室蘭までは特急料金不要で普通列車1437Mとして運用されています。時刻表を見ますと室蘭市発札幌行きの「特急すずらん」は全てこの運用です。
▲ わずか13分の乗車でしたが今日の目的地の登別に到着です。
列車は自由席では約60%の乗車率でした。
▲ 13:32 待合室にあった観光案内所で登別温泉へ行くバスの時間をお聞きします14:18発とのことです。今日宿泊を予約していますゲストハウス「AKA&AO」は駅前すぐですので荷物を預けてからバスに乗ることにしました。
③ 登別駅前 14:18(道南バス)⇒14:42 登別温泉
▲ 14:03 第一滝本館前に到着です。ここから坂道を上がって地獄谷へと向かいます。
▲ 14:32 登別地獄谷の鉄泉池まで参りました。それほどの坂道ではなかったのでめっきり歩くことが遅くなった私でも大丈夫です。続いての見所は大湯沼です。頑張ろうかなと向かうことにしました。しかしここからが急な山道の連続でした。
▲ 15:05 歩くこと約30分、大湯沼を見下ろせる展望台に着きました。湯沼は日和山が噴火した時の爆裂火口跡で、地獄谷の北側にある。周囲約1キロメートル、深さ22メートルのひょうたん型をしており、このような大規模な湯の沼は世界的にも類がなく、学術的にも貴重なものとされています。
表面の温度は約40度から50度で灰黒色をしているが、沼の底では約130度の硫黄泉が噴出しています。付近には硫黄の香りが立ちこめており、ぐつぐつと湯気が立ち上る様子はまるで地獄の釜の様相を呈しています。下まで降りてみました。
15:30 駐車場整理をされていたおじさんにこれから帰るのだがもう一度展望台に上った方が良いのかそれとも他に高齢者にも楽なルートはないのか聞いてみますと、「展望台まで又上がるのは大変でしょう。このまま舗装路を下ると有名な天然足場へ降りる道があります。このルートで行くと温泉街までストレートで降りられます。上りの坂道はないのでこの方が「高齢者には楽ですよ。」とお勧めしていただきました。
▲ 15:38 言われた通りに行きますと「大湯沼川天然足場」がありました。
早速靴を脱いでズボンを捲し上げて渓流の中に入りました。
▲ 大湯沼から流れ出た高温の温泉が渓流と合わさってちょうど良い湯加減となって流れています。これは感激ですね。私の横におられたご夫婦は札幌から車で2時間をかけて来られていました。よく来られるそうです。外人客もおられ多くの観光客の方々が自然の足湯を楽しんでおられました。
▲ バスターミナルに下る間には多くの温泉旅館がありましたが車の駐車場はどこも満車でコロナ期なのに大人気です。一人での予約申し込みは断れるはずですね。
▲ 16:40 登別温泉バスターミナルにたどり着きました。登別駅前直通は1日4本だけしかありませんが、室蘭フェリーターミナルやその他方面行が登別駅前を経由しているのが分かりました。次のバスは20分後の5時ちょうどです。近くにあったコンビニへ冷たいビールと地酒を買いに行って一息つきました。
17:10 ゲストハウスに戻って近くの食堂を聞きましたが焼き鳥屋しかないとの事です。仕方ないと焼き鳥屋参りましたが今日は予約で満員ですとの返答です。手前にあった飯屋が開いていたので食事をしたいが大丈夫ですかと聞いてから入りましたが食べていた高校生の6人の団体と4人の家族連れは食事が終わると直ぐに出られて私一人となりました。
なんとなく変な雰囲気がするので店主のおじいさんに聞いてみますと、一応5時が閉店時間だそうでした。駅前通りで昔は多くの人通りがあって賑わったそうですが最近は客足が悪く5時を過ぎれば入ってくる客はいないそうです。確かに人通りはありません。店を息子に継いで欲しかったが断られた。もうボチボチ潮時かなと嘆いておられました。横に座られてかつての事を懐かし気にお話しされていました。
ゲストハウスに戻ると他の宿泊者たちは自炊でディナー中でした。食器や調理器具は借りられますので自炊しても良かったかなと反省です。男性3人‘+1人、女性1人が同泊者でした。若い方が多かったのですがYH時代に戻って旅のお話に盛り上がりました。明日は特急列車で札幌に出てから旭川を経由して石北本線で網走、釧網本線で釧路へと向かうコースと、旭川から富良野線経由根室本線で代替バスの乗って新得へ、特急列車で釧路へ向かう2つのルートを候補に挙げています。今日と同じように明日の車中で最終決定としました。 Part 7 へ続く