10月12日より29日まで東欧に出かけきました。7月ごろから計画、手配していたため日程変更ができず、10月14日前後にはいろいろイベントがあったのに参加、お手伝いできず申し訳ありませんでした。
今回の目的は昨年行ったムスカウ森林鉄道で国際狭軌鉄道会議と言うのが開催され、10月14日にパレードがあるというのを知り、これを見に行く事、次にポーランドのポズナン近くに定期路線として走っているSLがだんだん縮小されもう1路線2往復しか走っていないとのことで、廃止までに一度見ておきたかった事。それにポーランド、スロバキアのローカル線に乗ってみたい、加えていろんなところに点在するトラムも訪問したいと今回も盛りだくさんの予定となりました。
国際軽便鉄道会議
国際狭軌鉄道会議の開催を知ったのは、ムスカウ森林鉄道のHPからです。かなり以前から載っていましたが、英語に翻訳されているのは開催されると言う事だけで、詳細のページはドイツ語しかありません。他のHPを検索してもムスカウ森林鉄道のHP参照となっているだけで、その開催母体も良くわかりませんでした。仕方なく30数年前のドイツ語の辞書を引っ張り出し読んだところ、10月14日がメインの日で、車両のパレードと、乗車体験があると言う事がなんとかわかりました。また英語訳では狭軌鉄道となっていたのが実は軽便鉄道の意味だったと言う事もわかりました。参加は登録制になっていましたが、単に撮影だけならかまわないだろうとぶっつけで行ってみることにしました。10月12日朝伊丹から成田経由でパリに行きパリで乗り換えまずはドイツのベルリンに入りました。翌日の午後、近くのコトブスに宿を取り、14日の日程がどうなっているのか開催地のヴァイスヴァッサーに行ってみました。昨年も行った森林鉄道の駅に行くと、駅はひっそりしていますが、周りの駐車場はいっぱい、キャンピングカーも留まっていて去年とは少し雰囲気が違います。少し歩いて博物館の方に行くと確かに22回国際軽便鉄道会議の標識が出ていて、名札をつけた人がいます。明日はどんな予定になっていると聞くとスケジュール表をくれました。これによると10時からパレードがあり、午後は13:20にバドムスカウ行き13:30にクロムラァウ行きのSL列車が運行されるとのこと、それだけ確認できればいいので宿に戻りました。翌日10月14日9時半に再び会場に行くと駅にはいっぱいの人が集まっていて、駅からバドムスカウ方面に列車が発車していきます。メイン会場は駅から少し離れた博物館のあたりで、そこにはさらに多くの人が集まっています。パレードが10時から始まることはわかったものの、どのような形になるのか見当がつきません。とりあえず、見通しのきく直線部分でカメラを構えて待ちました。何かアナウンスがあって、バドムスカウ方面からムスカウ森林鉄道の99 3312-8号が1両の客車と2両の貨車を引いてやってきます。
続いてチェコからやってきた99 3311号、ムスカウ森林鉄道の993317-7、ドイツビーレフェ
ルト近くにあるミューレンストロース狭軌鉄道の99 3462号と4台のSL列車がやって来ました。これに続いて様々な車両がやって来ます。
合計26種類の車両が2,3分おきにやってくる。これがパレードだったのです。内容は聞き取れませんが、列車が来るたびに車両の紹介がされます。車両はムスカウ森林鉄道のものが10種類、その他ドイツ国内はもとより、チェコ、フランス、イスラエルから来た車両もあるようです。
中にはロータリー式の除雪車のような珍品、バイク、自転車まであったのはご愛嬌でしょうか。もちろんどれもムスカウ森林鉄道と同じ600mmゲージのものです。パレードが終わった車両は、駅に集結、それなりに広い構内も車両で埋め尽くされました。その中でも主役はやはり4両のSLでしょうか。撮影会のために4両のSLが並べられ、一斉に汽笛と蒸気を吹き上げます。
思い思いに撮影をした後、参加者全員で記念撮影があります。私もその中に紛れ込みましたが、参加者には東洋人らしいのは見当たりませんでした。
参加者は昼食の後2班に別れてバドムスカウ行き、クロムラァウ行きの旅客列車で往復します。もちろん私はこれには参加できないので、この2本の列車を沿線で撮影しました。10時から2時頃までなかなか内容の濃い時間を過ごさせてもらいました。
ところでこの国際軽便鉄道会議の母体がどうなっているのか、もう一歩わからなかったのですが、どうもフランクフルトにある軽便鉄道博物館が中心となっているようです。ここのHP(http://www.feldbahn-ffm.de/feldbahntreffen.html)を見ると過去の開催地が出ています。第一回は1991年にフランクフルト軽便鉄道博物館で開催され、その後主にドイツ中心で行われていますが、オーストリア、フランス、オランダ、デンマークでも開催され、一昨年はルーマニアで行われています。規模としては全ヨーロッパ規模になっているようです。また、来年はドイツのケムニッツで10月11~13日に開催されることが決定しています。昨年ムスカウ森林鉄道を訪問したときは雨にたたられ満足な写真が撮れない事もあって、再訪したいと思っていた折、この開催を知り、ちょうどよい機会だと思い参加しましたが、なかなか面白い経験をさせてもらいました。またチャンスがあればこの開催に合わせて今度は正式登録した上での参加をしてみたいと思います。
大津の86様
ドイツ語の辞書を使ってイベント情報を探った東欧巡りは凄いですね。さすがは語学に強い同志社のOBです。DRFCの仲間にも語学にはとりわけ熱心な人がおり、4年間、中には4年以上勉強したというつわものもいました。ヨーロッパはどこに行っても英語を喋る人が居りますが、東欧圏では旧ソ連の影響か、鉄道の車掌でも英語が喋れない人がいました。今は、若い人を中心に英語を喋る人が多いので片言でも英語ができれば何とか用が足せると思います。
さて、東欧の一人旅は、数日間日本人に会わないこともあり、多少心細いですが、鉄道のイベント会場ならヨーロッパ各地からの鉄ちゃんも多いので顔つきが違っても同業者に変わりなく、その分心強かったことと思います。
私も2002年12月29日、元の東ドイツのGimmenthalという所で蒸気機関車052牽引の列車を撮影しました。予め時間がわかっており、その時も2人のドイツ人同業者がいろいろ親切に情報をくれました。Polandとの国境Cottbusでお泊りでしたが、如何でしたか。当時はBerlinから2両編成のディゼルカーが頻繁に出ていたような記憶があります。私が行った時は柄の悪いサッカーのサポーターの集団が奇声をはりあげて静かな街のムードをぶち壊していました。
準特急さま
コメントありがとうございました。今回東欧は30数年ぶりの訪問でした。当時は田舎に行くと食べ物も豊富ではなく、ホテルのレストランでもメニューの内できるものは、2,3種類しかなく、出張から帰るとげっそりとやせたものでした。今回驚いたのは、西欧諸国と変らない物資の豊富さ、どこに行っても英語が通じることで、町全体が明るくなったような気がしました。
同業者と親しく会話できるほどではありませんが、相手も母国語ではないので、同じ条件、その意味では構えず、確かに片言でも話すことができました。
準特急さまも旧東ドイツにいかれたとのこと、Gimmenthalとはどのあたりでしょうか?コトブスにも泊まられたのでしょうか。
また機会ありましたらお話お聞かせください。
大津の86様
30年以上前に東欧訪問の経験のある人はDRFCーOBでも少ないのではないでしょうか。Berlinの壁崩壊以前ですから貴重な経験をお持ちですね。その頃に東欧訪問した人の話では皆一様に「暗い」という印象を持っていました。私が訪問した旧東ドイツはBerlinの壁崩壊後7年経っていましたが、それでも随所に「暗さ」が残っていました。西ドイツや西Berlinは建物や公園などが綺麗でメンテが比較的行き届いている感じで、これに対して東ベルリンや東ドイツは建物が古くメンテもせず、照明も少ない感じでした。彼の有名な東ドイツ製自動車トラバントはあちこちで見ることができました。ところがそれから10年後、例えば建物は立派でもくもの巣でもあったような薄暗いライプチッヒ駅構内はショッピングセンターに様変わりで駅前も見事に整備されていました。すみません。GimmenthalはGrimmenthalが正解で綴りを間違えていました。ErfurtとWurzburgの中間くらいで非電化区間なので蒸機撮影に好都合でした。おまけに隣のMeiningenで方向転換して直ぐ戻ってくるのでグリコではないが「一粒で二度美味しい」撮影ができました。
Cottbusは2002年5月Warszawaから寝台で早朝Gorlitzで下車した後に訪問しています。この時は逗子のT氏が一緒でEC客車列車とトラム撮影が中心でした。Cottbusは途中下車でしたが、Polandとの国境の街Frankfurt(Oder)には泊まったことがあります。かなり前のことで、記憶が薄れてきましたが、歩けるうちにもう1回くらいは訪欧してみたいと考えております。
30年前の東欧訪問は仕事で、国境のバドムスカウという田舎町に滞在したため、監視があってとても自由に行動して写真を撮れる状態ではありませんでした。準特急さまもいろんな所に行かれているご様子。今日、浜大津イベントの打ち上げで皆様にお会いし、11日のホームカミングデーには準特急さまもこられるとお聞きしましたので、その折にはぜひお話お聞かせください。楽しみにしております。