2013年 春の中国鉄路の旅 Part20 北満一人旅 その3 ロシアとの国境の町、綏芬河の国際列車

第20日目 5月20日
① 哈尔滨 前日21:25(K7023次)→ 7:47 綏芬河
② 綏芬河 12:54(2728次)→翌日11:23大連

今日は绥芬河到着後ロシアへと向かう国際列車を撮って、お昼の列車で大連へと向かいます。3連チャンの夜行列車乗り鉄旅です。
01_車窓1綏芬河に来ますのは、昨年11月18日に次いで2度目です。
前回は瀋陽からこの列車の後に続く2727次で参りましたが車窓は雪景色でした。
今日は新緑の森林地帯を走行していますが、空はどんよりとはっきりしない天気です。
午前中だけでも雨は降らないで欲しいと願っての到着でした。
02_;綏芬河駅1▲ 7:45、定刻より若干早くの到着です。このK7023次はDL+荷物車+硬座4両+硬臥6両+軟臥3両+電源車の15両編成でした。ロシア国境に向かう接続列車でもありますので同じ国境へ向かう黒河行きと同様に軟座寝台車の連結が3両と多くになっています。
绥芬河では東方紅と違ってたくさんの降車客がおられました。

 

02_綏芬河駅2▲ 綏芬河駅前にはバスターミナルもあります。前回と違って多くの送迎車も止まっていて活況です。駅前で荷物を預けてからTaxiに乗って、前回の撮影地と同じ道路跨線橋へと向かいました。

03_国境4

03_国境▲ 8:09、撮影地に到着しました。さすが厳寒時期とは違って新緑に囲まれて杏の花が咲いて彩りがあります。ヤードの様子は変わらずでロシアからの材木や石炭を満載した貨車が並んでいます。国境方面を見ますと、前回はなかった新たに国境の門が建築中でした。

03_国境1

03_国境2 ▲ 綏芬河からはロシア(1525㎜)と中国(1435㎜)とゲージが違っていますので、双方が乗り入れする区間は4線になっています。国境の門が建てられている場所はまだ国境線には約3キロはあるのですが、森林地帯の中です。道路からも見える場所に建てています。これも何でも目立って大きければ良いと思う中国人特有のメンツですね。

ちょっと涼しいなあと思ったら気温は6℃です。駅前で手荷物を預ける際に着込んできましたので大丈夫でしたが吐く息が白くになっていました。
03_国境3▲ 8:44、列車が来るにはまだ時間があります。腹ごしらえに道路際の食堂に入ってみました。一家総出で肉まん作りをされています。具材の違った美味しそうな肉まんが蒸し器に入れられて積まれていますので食べたいと申しますが、まだこれから蒸すので出来上がりには、こ1時間はかかるとの返答です。
仕方なく揚げパンと醤油あんかけ豆腐を注文しました。このあんかけ豆腐ですが天津でも名物で豆腐脳(老豆腐)と言い、ゆるゆるに作った豆腐をお碗にすくい、そこに餡スープをかけて食べる朝の定番メニューです。揚げパンとの相性も良く、久しぶりに絶品の朝飯をいただきました。
03_国境5前回来た時にこの辺りの食堂は覗いてみたのですがもう1つでした。諦めて駅前で非常食を買い込んでいたのですが、こんないい店があるとは驚きです。
この肉まんは撮影後にはできていましたので昼食に買い込みました。

食事の後はデザートです。丹東でいただいたプラムは大変に美味しゅうございました。この時期から出回るライチも果肉が大好きです。
列車を待つ間の楽しみに買い込みました。

02_綏芬河駅3今日、撮影予定は綏芬河を9:30に発車する402次とロシア側のグロデコボから10:10頃に着くであろう309次です。
402次は中国の車両で運用され、309次はロシアの車両となっています。そして昼過ぎにはそれぞれが戻ります。

03_国境6▲ 9:10、お立ち台の跨線橋に戻ると動きが出てきました。DF4Dー0109号機が機回しをしています。ぼちぼち402次の発車準備に入ったと動きに注目しました。

03_国境7▲ 9:19、ヤードに50~60人が集まってこられました。あきらかに鉄道員ではありません。どうしたんだろうと見ていますと→
03_国境8→ 予定外にロシアからの貨物列車が来たではありませんか。形式番号は分かりませんが、前面に「3T310MK-1339」との表示があります。3T310MK型なんでしょうね。
左先頭からの車両番号は16276776+16276777+16276784との表示がされていました。貨物列車ですがとてもカラフルな編成です。連続になりますがご覧ください。
04_貨車2
04_貨車3 04_貨車4▲ いかがだったでしょうか。 色使いも凝っていて私的にはとても斬新に感じました。真っ黒けの貨車より見ていても楽しいと思いました。
積載されている木材は、原木があったり製材されたのもあったりで、バリエーションがあります。鉱石か石炭かは分かりませんが搭載されたセキは、編成にバラバラに組まれています。
これはそれぞれ違った所から出されているからなのでしょうか。
03_国境9▲ 列車がヤードに入線しますと先ほどから待っておられた方々は貨車を見ておられます。
これは注文したロシアからの物資が届いたかどうかを確認されておられると考えましたが、どうでしょうか。貨物の入線が終わると引き揚げられて行かれました。

05_国際列車1

 ▲ 9:30、定刻どおり402次が発車しました。使用された客車は25B型5両でしたが、行先表示板が違っています。違っていてもよく乗るのはロシア人です。読めないので問題はないでしょうが、手抜きですね。
ちなみに前回は、綏芬河~グロデコボのサボステッカーが貼られている車両でした。
05_国際列車2
眼下を過ぎ去っていきましたが旅客はロシア人が圧倒的でした。
買い物に来ていた人が多いと思いますがいったい何を買い込んだのでしょうね。

06_国際列車106_国際列車2▲ ヤード内の動きがあわただしくなってきました。先ほど到着した3T310MK型のディーゼル機関車は機回しをしてロシアへと戻る回送列車に連結しています。

そのまま発車するのかと思っていましたら ⇒

07_国際列車1
06_国際列車406_国際列車5⇒ 9:44、DF7C-5392号機が先に先ほど着いたばかりに編成を牽引して振り分けヤード作業を始めました。
これは長期戦になるなあと、半ば諦めていますと、2T310M-K2463号機の回送貨物が先に発車していきました。
慌てて撮りましたが、ヤード作業の間をぬっての走行です。思い込みが出てしまったようです。以後は予測は無理と諦めて目を離さないようにしました。
回送列車を見ましたが、戻りは何も積載していません。満洲里と同じくロシアからの輸入が圧倒的に多く行われているようです。

時間的にはロシアから309次客レが来なければいけないので、目を凝らせてヤードとロシア国境の両方を見つめていますと ⇒

06_国際列車6

▲ 10:30、国境の門をくぐって、2T310M-0407号機の牽引する貨物列車が現れました。
06_国際列車706_国際列車8
今回の編成には石炭・鉱石運搬車は連結されておらず、代わって有蓋車が含まれていました。メインは原木、製材された木材です。有蓋車には何が積載されているのでしょうね。

06_国際列車9貨物列車がヤードに向かうと先ほど同様に人が集まって来られます。

10:45、直ぐに機回しが行われます。

10:47、ようやく日差しが出てきた頃に国境の門から309次が顔を出してやってきました。

客車は前回と同様の3両編成です。
次回はこれに乗ってロシア入りをしなければなりませんね。
06_国際列車1006_国際列車1206_国際列車13▲ ロシアの客車の行先表示板は前回同様にありません。シンプルですがどっしりとした車両ですね。

06_国際列車1406_国際列車15 10:56、交換待ちだったのか直ぐに3310MK-1339号機牽引の貨物列車が出発しました。

編成の前方向にはホッパー車のような車両を連結していました。
積載されていたのは、穀物なのでしょうか。

06_国際列車3

今日はこれで撮影終了です。最後にロシアゲージに改軌されて入換を担当するDF7C型です。中華人民共和国の国章を付けて誇らしげに従事していました。綏芬河ならではです。

綏芬河では国境を走る国際客レを撮る予定でしたが、思いもかけず貨物列車がたくさん来ました。半日だけの撮影なのに大収穫でした。

09_入換機跨線橋からの戻りは路線バスにしました。中央広場まで行きましたので下車して春の日差しを受けての昼食です。先ほど買った肉まんは絶品でした。

これから大連へと向かいます。約1,500キロ、約22時間半の乗り鉄旅です。大連では、行きたかった広大な塩田を走るナローゲージを訪ねます。  Part 21 へ続く

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