和歌山県には3両のC57が保存されている。何れも晩年は国鉄天王寺鉄道管理局管内で活躍した機関車である。
徳川御三家の一つ紀州和歌山城の西端の一角にある岡公園にはC57119が保存されている。C57119は1939年11月三菱(製番269)で製造され、新製後は宮原→白河→高崎第一→大宮へ配属、1949年5月鹿児島→1956年11月山田→1959年5月和歌山へ来て1972年3月に廃車となり1973年3月同地へ保存されている。尚、近接して南海和歌山軌道線の321号も保存されているが、何れも高い柵で囲まれており撮影にはコンデジが必要である。保存のC57119は集煙装置を付けておりとても貴婦人には見えない。岡公園へはJR和歌山駅からバスで10分お堀端徒歩5分である。
2013.8.31和歌山市岡公園保存のC57119↓
1963.8.6 紀勢本線東和歌山(現和歌山)~宮前間を行くC57119[和歌山]牽引の2106列車準急「しらはま」天王寺発白浜口(現白浜)行き↓
JR和歌山線、南海高野線橋本駅から西側の坂道を30分ほど登った所にある橋本運動公園の奥にC57110がこれまた柵で囲まれて保存されている。C57110は1939年4月に三菱(製番260)で製造され、当初の配属は不詳で、戦後の1946年に平配属後→宇都宮→山田(伊勢)→亀山→和歌山→亀山となり廃車されている。山田時代には六軒駅の事故機となりその後復活している。ボイラ端面はC57119同様に角型となりC55に似た顔である。保存状態は悪い。
2013年8月31日 橋本市運動公園保存のC57110↓
1972年9月10日 亀山駅朝7時過ぎの伊勢市行き牽引C57110[亀山]↓
和歌山県のもう1両の保存機C577は田辺市湊(会津公園)に保存されているが、現地で撮影された方がおられたら発表なり、私の方へ添付送信いただければ有難いです。
119号機は新製以来転々と配置替えとなったのですね。一番長く滞在した鹿児島でも10年、老人は先日ボランティア先から籍を抜きましたが、現役時代では京都営業所に32年胡坐をかいておりました。こんな機関車、転籍が頻繁らしい国鉄では他にもあるのでしょうか。この119号機を和歌山ラーメンを追いかけている道中で老人も見ましたよ。119号機が桜島の煙を浴びていた時、その地の電車は隣で安住し居る321号と同じ塗色をしていました。やあー久しぶりやなぁーと声をかけたかも知れないですねぇー。和歌山の地しか知らない321号はきょとん?です。
119号機の鹿児島配置期間を10年としたのは数え違いで7年でした。引き算の出来ない頭脳となるを予防するために2年半前に梗塞予防手術をしたのですが、ボケが始まったのかな?
乙訓の老人様
覚えていらっしゃいますか大井川に同行させていただいた時のことを。金谷の手前のカーブに京阪3000が来た時に3000は確かに「ようまた来たんかいな」と老人様に関西弁で挨拶したような気がしました。C5711は九州弁が抜け切れないでそのうちに関西弁を覚えたような気がしますし、C57110はどちらかと言えば幼少期は関東育ち、C57119は須磨の先輩のように各地の空気をすって育ったようです。このように想像してみると大井川の電車は関西弁が主力ですが、関東弁も一時勢力を持った時期があったような気がします。富山も一畑も東西の言葉が飛び交っていると思います。伊賀鉄道は元気でやっているのかなと心配もします。このようにして眺めてみると保存機とその現役時代を並べるのも結構ですが、資本系列の全く異なる大手私鉄の車両が譲渡先で交換する風景をキャッチするのは楽しいです。伊予鉄の大手町で撮影してデジ青で投稿した元京王5000と3000の顔合わせは本家で実現しなかったものです。譲渡車両や機関車の転属は興味深いものがあります。失礼しました。
準特急さん、おもしろいお考えですなぁー。河はんがあれやこれやと、これ差別用語にならへんかいなと、気ぃお使いやしてくれはってますけど、電車はんのことやし、堪忍してくれはんのと違いますやろか……(肩いや指がこりました)。各地から集まった車両を保有している電鉄では箱、臓器、足を寄せ集め一丁上がりとしているところ多々ある。これらについて特異な物となった車両を集めると面白いと思う。近年、京王電鉄から各地で再起しているものについてはあれこれ工夫が凝らされているようですね。血の継承、人間社会ではあれこれ話題になりますが、「合いの子」は当たり前なのが電鉄の世界と思っていますが、これは差別に繋がるのでしょうか?
準特急様
C57119の「くまの」ヘッドマークですが、資料も無く、適当に製作されたものかと思っていました。ところが、佐竹さんの撮影された昭和30年代のなかから、「くまの」のヘッドマークを装備したC58が出てきました。この当時のものと、同じ意匠であることが、比較してよく分かり、考証がきっちり行われ、ちゃんと作られていることが分かりました。