第8日目 1月15日 その3
10:26 大成果を挙げられた花蓮車両区での撮影を終えて花蓮後站に向かいました。手前のヤードではR62号機がセメント運搬車の入れ替え作業中です。
▲ 左後方にチラッと見えるのがナロー車両の留置場所です。
そしてヤード向こうに塗装が剥がれているLDR2300型らしき車両が見えました。DR2300型として改軌改造を受けた車両でしょうか。事業用にでも使用されているのでしょうか。
行くには遠く、線路横断を必要としますので近づく事が出来ませんでしたが、次回もいるようであれば、機会を作ってみたいものです。
行く時は見過ごしましたが、ナロー路線から分岐した線路の先には車庫が新しく作られていました。
今の屋外留置は1次的な処置で近々にはこちらに移動されるのではと思われます。
ここに入ってしまうと暗くて近すぎますので全体の撮影は困難になってしまうでしょうね。
団長さんは、撮りに行きたいと申されていましたので早くしないと難しくなります。
後站窓口では、65歳以上と言って敬老切符を購入しようと試みましたが、ハッキリと台湾人だけで外国人は購入できないと言われました。二水站で売ってくれたのは、なぜだったのでしょうね。花蓮のような主要站で言われたとなると、まだ台鐡では外国人にまでは敬老切符販売はしていないのが現状のようです。諦めが付きました。
▲ 第2月台から40DR2723+40DR2715編成の普快車4678次が、玉里に向けて発車していきました。乗車率は約15%程度です。この編成はまだ見ていませんでした。これで確認できたDR2700系は5編成10両です。
6月になれば運用から消える運命ですが、折角の生きた産業遺産です。状態の良い車両だけでも現役で残して、平渓線・内灣線・集集線のいずれかに転用してもらいたいものです。
また最後だけでも10両以上の長大編成で走行してもらいたいと願いました。
▲ 12:00 荷物を置いてある鉄ちゃんご用達のGreen Hotel 青葉緑地飯店に戻りました。宿泊料は、ツイン1部屋で7,827円(Agoda 予約)でした。部屋はそれほど広くはありませんが、站前すぐにあるので鉄ちゃんには便利なホテルです。
▲ 站向きの部屋からの花蓮站广場の全景です。道路を挟んだ左側駅寄りにPart15で紹介しましたLDT103号機蒸気機関車やナロー貨車が展示されています。
▲ 站前広場に掲示されていた写真です。これほどの花が咲く撮影地はどこなのでしょうか。またいつ頃の撮影なのでしょうか?撮ってみたいですね。
▲ 12:30 花蓮站の7-Elevenで便當の購入です。
日本のように冷蔵ケースではなく、温熱機に入れられて並べられています。ここでも「温かくければ便當ではない」との台湾の鉄則が守られています。
55元(約200円)と60元(約240円)の5種類がありましたが、今日は阿里山鉄路風の奮起湖便當(60元)を選びました。① 花蓮12:42(自強號)→15:15台東
千住のヤスベーさんとは、ここでお別れです。北上、南下とお互い逆方向に向かいます。
これからはいつもの一人旅です。今までは、同行させていただいた皆さんに付いていくだけでしたが、これからは何事も自分でやらなければなりません。
千住のヤスベーさん、お世話になりまして、ありがとうございました。
座席に座ってからは車窓を見ながら、まずは腹ごしらえです。
食べながらのロケハンをしますが、花蓮~光復は、ほぼ山間を行きます。
駅間での撮影候補地が見つかりません。
14:10 昨日同様に富源で先行していたDR2700系の普快車4678次を追い抜いて玉里に到着。
撮影候補地は玉里~台東に絞られてきました。これからが菜の花畑のロケハンです。
14:13 玉里を出ると台湾一の美味しいお米が栽培されています稲作地帯が続きます。すぐに菜の花畑が現れました。日本と違って背の低いのは種類が違うのでしょうか。
▲ 菜の花とのツーショットを撮れそうな所を撮っておきましたが、駅間は5~8キロもあります。行くには、Taxiをチャーターしないと難しそうです。
▲ 花蓮~台東の普快車・區間車の時刻表です。全列車がDR2700系の運用なら撮りようがありますが、現在状態の悪い車両もあって上の青色で囲った列車のみと、運転手が言っておられました。確認してはおりませんので、昨日だけだったのか毎日なのかは未確認です。ちなみに赤数字列車は、土日祝は運休します。
菜の花とのツーショットを撮りたいのですが、撮影希望地の通過時刻は、この時期では陽の当たらない日の出前しかありません。台東で宿泊すると早朝5時にはTaxiチャーターで行くか、現地泊しかなく、行っても暗くてアングルを選んで撮れる保証はありません。
時刻表とにらめっこしながら悩みましたが、もっと日の出が早くなる時期でない限り撮影は難しいと、断念せざるをえませんでした。
▲ 15:15 台東に到着。車中、今日は金崙撮影時に準特急さんと昼食を食べた太平洋温泉民宿に宿泊することにして、明日は南迴線の枋山を目指すことにしました。
台東站横には太麻里撮影時にTaxiの運転手さんからいただいた名産の釈迦頭が売られていました。
1箱の値段は、200元(720円)です。
明日、枋山を目指しますが、1日に停車する列車は、上下2本のみの秘境站です。
台東からでは発車時刻が 6:20と早いので、金崙7:00発が楽だろうと太平洋温泉を選んだ訳です。
站コンコースの公衆電話から民宿に宿泊の連絡を入れました。
16:55 夕闇迫った太平洋温泉に到着。温泉は山の上の源泉から引き込まれていて、私が来るので湯を絶やさずに待っていたと熱烈歓迎です。
▲ 一晩中入浴できると思ってきましたが、ちょっと残念。
他の入浴客は日帰り温泉だけで、今日に宿泊する人は私一人だけでだした。
高雄から月に3~4回は車に乗ってくると言う温泉大好きな方と一緒にゆっくりと入浴して、これまでの旅の疲れを取りました。
入浴と宿泊料は、1,000元(約3,600円)。台東で宿泊するのと比べると半額ですが、それなりの2ベットの簡素な部屋の造りです。
台湾のホテルの宿泊料ですが、日本と同等です。
格安の鉄道運賃と比べると高いとも思えます。
そろそろ、台東からの旧型客車が来る時間です。もう外は月明かりもない暗闇の世界ですが、何とかしようとヘッドライトを点けて並行する橋へと出かけました。
▲ 18:17 着いてみれば、橋梁も見えない状況です。車窓からこぼれる明かりだけでも撮れればいいやとの流し撮りしか方法は思いつきませんでした。私の腕ではこれが限界でした。
【DATA】 Nikon D800E ズーム65㎜ F4.8 1/6秒 オートISO400 露出補正-0.3段
明日の枋山には食堂もお店はありません。道路に面した7-Elevenで食糧と飲料の調達です。部屋に戻ってからは、また時刻表とにらめっこして、撮影する列車の確認をします。
その最中でふと考えてみますと、枋山は無人駅です。今までキャリーバックは站に預かってもらっていましたが、站員がいないとなると不可能です。浅はかでした。全く考えていませんでした。
無人駅なら、7:55に下車後に停車する列車は、12:28発の引き揚げる高雄行きまでありません。誰も来ないはずです。仮に来られても ”持っていかないで欲しい” と、紙に書いて置けば良いかもと思いましたが、トラブル発生も否定できません。今回の旅では最初から大ポカをやっていますので、無茶だろうなと考えは行きつきました。
明日は日の出が見られるかもと、乗車予定だった朝の列車を橋で撮ることにして、次の列車で枋寮まで行き、始発する旧型列車の乗り鉄旅にしようと変更を決めました。
そして、花蓮で買い求めた美味しい地酒を飲みながらの一夜としました。前回も飲みましたが、この地酒はフルーティでお酒の飲めない方にも薦められます。皆様方も是非に一度ご試飲してみてください。 Part19へ続く