2010 年秋の中国一人旅 Part12 上海虹橋駅

第12日目 11月1日

① 天津 21:53(D341)→7:14 上海虹橋
② 地铁 虹橋火車站→東安路→ホテル
③ ホテル→地铁東安路→豫園→上海站
④ 上海站→南京路→外灘→地铁東安路→20:30ホテル

6時過ぎに目覚めて車窓を見ると、並行する在来線が見えました。眠っていて分りませんでしたがどうやら南京から7月に開業した滬寧高速鉄道に乗り入れたようで、走行速度も200km/h以上は出ています。D341次に使用されている編成は、CRH2を寝台列車用に車内を設計変更したCRH2-E形で、最高速度は250km/hです。最高速度350km/hで走行する寧高速鉄道を走行するのはダイヤ編成上無理がありますが、早朝の上海方面行きCRH2-E編成のみが連続運行された最終後に最高速度350km/hのCRH2-C・CRH3・CRH380Aが走り出すように上手くダイヤ編成されています。従って、上海までに下車する客もいますが、乗車する客もいます。

6:12
D341次无錫(無錫)に停車しました。ホームは在来線横に新たに造られています。无錫から苏州(蘇州)にかけての沿線は、水路がはり巡らされた水郷の村々が続きます。朝霧が幻想的に漂う墨絵の車窓に釘づけになりました。

停車・通過站を見てきましたが、殆どが広大で高さがある屋根付き鉄骨ドームです。軟臥下鋪の車内サービスにスリッパがありましたが、見るのは初めての赤・黄と鮮やかやカラーです。こんなところにも変化を遂げようとする中国鉄路の一端が見えます。

【アジアで1番、広大な上海虹橋站】
定刻7:05に16面30線、甲子園球場グランド面積の約18.5倍の広大な24万㎡の面積を誇る上海虹橋站に到着しました。广州南站も大きかったですが、これを凌ぎます。上海虹橋站は中国鉄路站の他、平行して上海リニアの杭州延伸線ホーム用地も確保されています。また地下には、既に上海地铁2号線、10号線(2010年11月30日開通)が乗り入れていて、市内へのアクセスも万全です。地鉄は、今後5号線、17号線も乗り入れる計画があります。

そして最も大きな利点は、中国鉄路站として初めて空港に直結している站である事です。日本では既にJR在来線や私鉄が乗り入れている空港がありますが、新幹線はありません。上海虹橋站は、北京・南京・杭州・武漢に向かう高速列車が乗り入れています。上海虹橋空港は、中国全土に飛び立つ国内線の他に国際線も一部発着しています。新幹線と国内・国際空港が合体した站として、利用者にとっては非常に便利な一大ターミナルとなりました。


現在、滬寧高速鉄道(上海虹橋・上海~南京)と滬杭高速鉄道(上海虹橋・上海~杭州)の新幹線の他に武漢・北京(寝台列車のみ)が乗り入れ、来年2011年には待望の京滬高速鉄道(上海虹橋・上海~北京南)が開通予定です。南京~上海虹橋間では在来線の他に並行して2本の新幹線が走ります。

16面30線は、中国鉄路站では最大規模と思いますが、ホーム幅も15m以上あり、端のホームは霞んでいます。10面19線が350km/h以上で走行する高速鉄道用、6面11線が200~250km/hで走行する城際高速鉄道用として使用されています。ここにCRH1、CRH2、CRH3、CRH2-300、そして最新のCRH380Aの高速列車のみが発着します。

日本のように通勤列車は殆どなく、中長距離列車が多いのが中国鉄路です。空港の到着ロビーのように到着列車の状況が掲示されています。「正点」は定刻着、「晩天」は延着、「早点」は日本ではありえませんが早着です。

他の中国鉄路站同様に乗車は2階、下車は地下1階からとなっています。改札出口から地下コンコースに出ましたが、ここもすごい! 余裕たっぷりの通路にスーパー、レストラン等々が並んでいます。地鉄切符売場窓口も込み合うことがない、ゆったりとしたスペースです。広いという事は、全てに開放されたイメージを受けます。出来ればこれだけ広いのですから、「動く歩道」や「手荷物カート」が望まれるのではと思いました。隣接する上海虹橋空港とも結ばれています。

高速鉄道専用の自動切符販売機は、至る所に設置されていますので並ばず買えます。使用方法は北京南站、天津站等々の既に営業している高速鉄道駅とほぼ同様です。日本のように新型旧型が混在しているのと比べると、シンプルで逆に使い勝手が良いと思います。

運賃(中国鉄路では運賃と料金の区別はなく運賃で統一されています)は、ノンストップ、途中駅停車とも同一料金で、「のぞみ」と「ひかり」で料金が異なるのとは違いシンプルです。ただ、1等と2等では運賃が約1.6倍で、京津高速の約1.2倍より高くなっています。上海虹橋~杭州間では、1等131元(約1,600円)2等・立席共82元(約1,000円)展望車・1等コンパーメントは約3倍の246元(約3,100円)です。
今日は上海虹橋站見学と上海地铁未乗車区間の乗車です。明日、明後日乗車予定の切符を買っておきました。

地下コンコース内で可愛いお嬢さんが割引券を配っていました。お腹が空いていたので、その中華ファーストフード店へ直行。上海に来たら、やはり小籠包とお粥です。これで12元(約150円)、味はまあまあ美味しかったです。



エスカレータで地下から2階へ上がりますと、天井の高いドーム形の乗車用コンコースになっています。反対側がが霞むほど広大です。

2Fコンコース中央には鉄道案内所もあります。私も10月改正の最新時刻表が欲しかったので、どこで販売されているのかを聞きましたが「まだ販売されていない」と言われました。そうなんです。中国鉄路では、時刻改正が予定されていても日本のように前月から時刻表は販売されません。改正後しばらく経ってからの販売となります。
広大な駅構内ですので至る所に案内板や構内図が設置されています。これがないと今自分がどこにいるのか分りません。

3階のテラスデッキから見る光景です。今日は外も黄沙で霞んでいます。

【世界一の総延長キロを誇る上海地铁】
約2時間をかけて上海虹橋站を視察後、地下コンコースへと戻り地铁切符売場でお得な1日券18元(約220円)を購入して地下2階ホームへ下りました。

ホテルにチェックイン後、重い荷物を置いて未乗車区間の乗車を試みましたが、上海万博に向けて急ピッチで新線や既存路線延伸が行われた結果、上海地铁の総延長は世界1位の約500キロにもなっています。延伸された区間乗車が厄介で、今日1日だけではとても乗り切れません。夜行列車乗車後に朝早くから重い荷物を引きずって歩いたので老体には応えてきました。旅の終盤で疲れも溜まってきていますので、こんな時は無理せずに日和る方が良いと小籠包の美味しい豫園に寄りました。

名物のスープたっぷりの大籠包と普通サイズ小籠包に生ビール1本を付けて72元(約900円)、観光地だけあって美味しいが高い昼食です。右上は、夕食メニューです。焼飯に豚の角煮と茄子や野菜を煮込んだ料理にビールを付けて53元(約660円)。ボリュームでは上でした。

駅構内に掲載されていた最新の上海地铁路線図です。15年前に北京、天津に続いて中国3番目の地下鉄として開業しましたが、今や総延長キロでは世界1位となりました。経済発展と共に驚きの開業スピードです。これも一党独裁政権、土地の国有化が成せる技でしょう。日本のように住民の了解を必要としません。「中国で出来ない事は何もない」と、中国人に言われましたが、まさにその通りです。政府側での決定があれば、逆らっても得はない事を人民はよく知っています。経済発展に必要不可欠な交通インフラ整備が驚異的に進む要因はそこにあります。
詳しい路線図・駅名等につきましては、下記の公式HPをご覧ください。
http://www.shmetro.com/2010version/TOSFlash/TOSFlashWS.html#

豫園で小籠包を堪能した後は、地铁に再乗車して上海鉄路駅に時刻表がないかを確認に行きましたが、やはりまだ配布されていないとの返答でした。 仕方ありません。折角の上海です。昨年来た時は、上海万博を控えて外灘は閉鎖されていました。どう綺麗になったのかと見学に行きました。
租界地外灘のライトアップは、6:30点灯です。観光客多数でその時を待ち受けました。

今日も 長い1日が過ぎました。ホテルに戻ってシャワーを浴びた後はバタンキューの世界に入って行きました。 Part13へ続く

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