関西本線、阪和線の電車・機関車
大阪通信員さんが撮られた“昭和の鉄道”、再開しました。前回までは大阪市内でしたから、少し範囲を広げて、通信員さんの地盤だった、関西本線、阪和線をテーマに見ていただきましょう。▲昭和48年10月、関西本線湊町-奈良が電化され、大阪から環状線経由で奈良を結ぶ113系電車による快速が登場した。灰色9号に朱色3号の帯を巻いた独自塗装となった。赤帯は、春日大社の鳥居をイメージしたものと言われ「春日色」の俗称もある。113系には0番台車など経年車が多く、平成元年に「大和路快速」の愛称とともに、221系電車に置き換えられた。
▲撮影場所は、天王寺から関西本線に乗って、大和川沿いに入った最初の鉄橋、第六大和川橋梁。上下線が別々のガーダー橋は、撮影の適地だった。今はさすがに近づくことはできないが、並行する道路から俯瞰撮影は可能なようだ。電車はウグイス色に黄帯を巻いた、奈良電車区の103系。▲この日は、こんなイベント列車も走った。DE10が「サロンカーなにわ」を牽く。▲こちらは阪和線、南田辺の股ケ池(桃ケ池)に沿って天王寺に向かう、EF52の牽く客車列車。陽の当たり方から見て、日曜運転の準急「くろしお」だろうか。▲その後の「くろしお」。キハ81系で運転されていた特急「くろしお」もきっちり撮られていた。私が小学生の頃、初めて阪和線に乗って、天王寺を出てすぐに、大きな池に沿って走り、大阪にも、こんな池があることに驚いた記憶がある。▲阪和線の貨物用のED60、青塗装に白帯、二つ目玉の時代、場所は杉本町だろうか。
いずれのカラーも発色がいいですね。阪和線に乗る度にこの大きな池は気になっていましたがEF52の列車も編成が綺麗に捉えられていますね。後ろから2両目の客車も気になるところです。
準特急さま
さっそくのコメント、ありがとうございます。大きな池は、名前が違っていました。失礼しました。私もEF52には格別の想い出があります。小学生の頃、南紀からの旅行の帰途時に、和歌山まで牽いていた蒸機に代わって、先頭に立ったのがEF52でした。天王寺に着いて、デッキ付きでヨロイ戸が目立つ、京都では見たことが無い古臭い電機を、雑踏のなかで見入っていたこと覚えています。くだんの客車は、青帯付きでした。ナハ10系がすべて茶色も貴重ですね。
準特急様のお言葉どおり、40~50年前の写真にも拘らず鮮やかな発色ですね。当時のリバーサルフィルムの最高峰「コダクローム」か、またはデジタル化の際の画像編集ソフトによるものでしょうか。
なお阪和線の写真のうち、EF52とキハ81の撮影場所は、「股ヶ池(桃ヶ池)」ではなく、鶴ケ丘駅北側にある「長池」です。(この少し北側にも線路沿いに池があり、それも「長池」と呼ばれています。)「股ヶ池(桃ヶ池)」は、美章園~南田辺間でかつて南海平野線をオーバークロス(現在は阪神高速14号線をアンダークロス)する地点の西側にあります。長池周辺は当時は阪和線の好撮影地のひとつでしたが、現在は高架化、それも防音壁に覆われて車体上部しか見えなくなってしまいました。
ED60の写真は杉本町~浅香間、大阪市立大学キャンパスの西側で、同大学のユーカリ並木が特徴ですね。この付近は現在もさほど変わっていませんが、真ん中の貨物線(竜華操車場へ行く阪和貨物線へ入る貨物列車が、阪和線下り和歌山方面行き列車の通過を待つ際の停車用)は、現在はそのまま杉本町駅2番線とつながっており、同駅停車の普通電車の直後を通過列車が走行するのに役立っています。
添付の写真は少し古いですが、2012(平成24)年11月3日撮影の新宮行特急「くろしお17号」381系6連(先頭車クロ380-1)です。
まほろばの鉄趣味住人さま
コメントを頂戴し、ありがとうございます。池の名前を間違って表記してしまい、失礼しました。付近には、「股ケ池」と「長池」の二つがあったのですね。「股ケ池」は島があるほうで、阪和線を入れて撮るのは難しかったです。「長池」はSHARPの看板が見えて阪和線と並行していて撮りやすいところでした。ご指摘、ありがとうございます。
大阪通信員さんのカラーは、コダック製品はなく、国産のフジかサクラでした。一部には劣化も見られましたが、保存状態が良く、多少のレタッチだけで掲載することができました。
まほろばの鉄趣味住人さま
昭和の鉄道写真をご覧いただきありがとうございます。
私が当時使っていたのはさくらカラーがほとんどです。国産はフジかさくらでしたが色調がコダック寄りのさくらが好みでした。フジはシェアも高かったのですが色調が淡いように思いました。同好会でもさくら使用者は少数でした。
さくらの経年変化はほとんどなく選んで良かったなと思っています。当時は退色のことなど頭にありませんでした。長い人生では二者選択を幾度か経験しましたが、VHSとベータ・一太郎とワードの選択などは悩んだものです。