第10日目 8月5日 ジャカルタの国電 2の1
インドネシアSL撮影の旅では、皆さんが帰国された後、1人最後に残りました。前日に帰国することも出来ましたが、1日違いで航空券代が高くなり、もう1泊しても滞在費用を十分にまかなえるくらいありましたのが理由でした。今日は前回、乗車も撮影もできなかったインドネシアの国電のリベンジです。
さすが疲れも最高潮ですので、朝はホテルでゆっくり朝食をとって荷物を整理してからとしました。深夜の便で帰国しますので、チェックアウトをして、荷物をクロークに預けて10時の出発です。
インドネシアで初めて鉄道が開通したのは1867年8月10日、スマラン~タングン約25キロでした。
しかし、ゲージは標準(1,435㎜)であったために工費に膨大な費用がかかり、不採算になりました。
そのため以降のゲージは狭軌(1,067㎜)が採用されることが多くなりました。狭軌鉄道が最初に開通したのは、ジャカルタからボゴールまでの路線で、上の路線図の中央の赤線区間です。
NIS(蘭印鉄道会社)によって建設され、1873年1月31日に開通しています。またこの区間は1925年に初めて電化された区間でもありました。
今日は空港から都市圏の電車に乗るために空港から最も近い、ブラウンラインのタンゲラン(Tangerang)駅を目指すことにしました。
インドネシア独立記念日が近づいてきました。モ--ルで着飾れ始めたゲートを行きます。
しばらく行くと鉄道との踏切にでました。順調に目的地に向かっているのかと思っていましたが、乗車する時にタンゲラン駅を知っていると言った運転手さんは、本当は知っていませんでした。仕方ありません。途中で降りて他のタクシーに乗り換えましたが、またもや迷走します。これではダメです。先ほど通った踏切に戻って、線路に並行する道を走るように指示しました。
11:09、一番近い駅で降りてホームに上がりましたが、改札口も駅名版もありません。しばらく電車が来るのを待っていました。8両編成の電車が来ましたが、やはり通過していきました。
こんな立派なホームがあるのに使われていないとは、意外です。
▼ 新型国産INKA製のKfW型、8連です。
ここにいても仕方ないので、客扱いをしている駅に向かうことにしました。と、言ってもタクシーなど走っていません。道路際に立っていますとワゴン車がやってきましたので、思わず手を上げると止まってくれました。ライトエースクラスのワゴン車を改造したアンコットと呼ばれている超小型バスです。中はロングシートになっていました。
さて運賃は、いかほどなのかが分かりません。降りる乗客を見ていますと2,000ルピア札(約20円)を渡しているので、これぐらいなのかと用意しました。
国電駅はすぐでした。ストップというと止まってくれましたので、2,000ルピアを支払っておりました。何事も経験です。何とかなりますね。
▲ 11:15、着いたBatuCeper駅です。目的地のTangerangの1つ手前の停車駅です。早速切符売り場で切符を購入しました。切符は最近にICカードにされたようで、自動改札横には係員がおられ、使用方法を説明されておられます。ホームにもICカード広報の垂れ幕が掲示されていました。
▲ 時刻表も垂れ幕です。1日上下23本が、約30分ヘッドで運行されています。
11:39、Tangerang行きの
電車が入線してきました。わずか1駅ですが乗車する客は結構おられます。
元 東京都交通局6000形の先頭部を改造した、新6151F「Djoko Lelono 2」ですね。前面には投石対策の金網が取り付けられています。
先頭車に乗車しました。
途中で車掌が検札に来ましたのでどうしてかなと思っていましたら、インドネシア国電では両端が女性専用車だったそうです。
疑わしいと見られて、車掌が飛んできたんですね。知らずで申し訳ございません。
▲ 11:41、3分間乗車で終点タンゲランに到着しました。ホームの有効長はかなりあります。12両編成でも十二分な長さです。4線3ホームですが使用されているのは1番線ホームだけのようで、3、4番線はポイントも外されていました。
それほどの乗客ではないと思いましたが、中々出口に到達しません。どうしてかと思っていましたら、自動改札機の使用に慣れていないので、その都度係員が説明をしていますので滞留する訳です。
▲ 約10分もかかってタングランの駅前に出ました。これが先ほど乗ったアンコットです。庶民が乗るローカルな乗り物ですね。
折り返しの電車の発車は、12:00です。
駅入線間際に見た、踏切へと急ぎました。
▲ 12:01、踏切は市場の中にありました。屋外市場をかすめるように電車は、通過していきます。タイで見た光景とよく似ています。
電車が通過すると、買い物客がどっと渡っていかれます。線路上は、次の電車が来るまで商品を並べる屋台へと戻ります。
この路線ですが、複線化されているのですが、使用しているのは片側だけです。調べてみましたら、最近複線化されたようで、そのうち複線使用になるようです。
▲ 魚を扱うお店です。知っているのはカツオぐらいで後は分かりませんが、種類は豊富ですね。しかしソロと同じく、貝類やタコはありません。
▲ 元気の良いお兄さんたちです。鶏肉は生きたのが売っていました。ソロとは違っています。
▲ 野菜と果物のお店ですが、ソロと違って柑橘系があまりありません。ネギ苗が吊るして売ってあったのが独特ですね。
▲ 12:35、タングラン市場を堪能しました。外は今にも雨が降りそうな黒い空が広がっています。駅へと急ぎました。
市場の編集で手こずりました。続きはPart18に続きます。 Part18へ続く