米手作市様より、クハ86で、流線形との合いの子の車両を見たことがあるとのことで、河 昭一郎様よりクハ86021、022ではないかとのご回答をいただきました。
当件に関して「鉄道ピクトリアル2011年7月号」に河様がお書きになっておられますが、お持ちでない方、探すのに時間がかかる方がおられると思いますので少し書いてみたいと思います。
80系は編成単位で新製されましたが、クハ86のみを取り上げると、昭和24年に001~020の20両が正面3枚窓で新製されました。
翌25年早期に東急横浜製作所で新製された021と022は、試作車として正面2枚窓で新製されました。
昭和39年8月10日、京都駅のクハ86021です。
38年10月、新前橋から高槻に転属、40年2月広島に転属して53年6月下関で廃車になりました。
昭和48年1月28日、広島駅のクハ86022です。
関東から一旦大垣に転属して47年3月広島に転属しています。53年2月下関で廃車になりました。
【参考】昭和49年1月2日、京都駅のクハ86074で、昭和30年7月近畿車両製です。
クハ86021、022との正面のスタイルの違いがお判りいただけると思います。
藤本哲男様
製造所や転属履歴など、詳しい情報をありがとうございます。
普段から情報を整理しておられる様子に、小生の力不足を感じます。
小生の場合、おおまかな情報しか整理されておらず、その都度資料をひっくり返すため、ついつい面倒で不完全な記述となってしまい、常々反省する事しきりです。
藤本様、
これです!見た覚えはあるのですがクハ86の顔にそんな微妙な違いがあったのか自信がありませんでした。永年の疑問が解けて、また、自分の目に自信が戻ったことに御礼を申し上げます。
米手作市さま
小生もクハ86にこんな奥目の車両があったとは知りませんでした。もちろん目撃したこともありません。長生きはするものです。
これからの連想でキハ58にも試作的要素の初期車があったことを想い出しました。昭和30年代後半にピクトリアル誌を読み始めた頃、各地に58使用のDC急行が新設されたという投稿をよく目にしましたが、写真の58前面の印象が微妙に異なるように感じたことがありました。当時は途中で設計が変更されたとはつゆ知らず、撮影のアングルなどの影響だろうと勝手に理解していました。
10年ほど前にキハ58系の解説書が出版されましたが、これを手にして初めて左右前照灯の間隔が少し拡がったことを知り、米手さま同様やはり自分の目は確かだったのだと長年の疑問が氷解したことがありました。僅か数センチの移動で印象が異なるのは驚きでした。
1900生様、
その通りです。
歳を取ると自信がなくなり、何でも自分の見間違い、聞き違いだろうと勝手に納得してしまいますが、これはダメ!永年鍛えし我が勘はそれほど衰えはしていないのでしょう。
それはED74こと大阪特派員さんにも言えることです。