高島市「琵琶湖に沿って~思い出の江若鉄道」写真展 終了しました
7月19日より、湖西線近江今津駅近く、高島市の今津東コミュニティセンターで開催していました、湖西線開業50周年、江若鉄道廃止55周年記念「琵琶湖に沿って~思い出の江若鉄道」写真展は、去る8月1日に滞りなく千秋楽を迎えました。ご来場いただいた皆様、ありがとうございました。▲14日間の開催期間、多くの皆さんに来ていただきました。手許の芳名録では約250名、無人の時間帯もあり、正確なカウントは出来ていませんが、実際は1000名超と思われます。会場の今津東コミセン館長からは“館が始まって以来の人出”と驚きの声。地元の皆さんが親身になって、広報、拡散に当たっていただいたお陰です。私にとっての今津は、何の地縁もないところ、それだけに地元の皆さんの応援なしでは出来得なかった写真展でした。
▲設営日、皆さんが駆け付けていただき、準備作業をしていただいた。▲▲設営を終えて近江今津駅に着くと、もう改札前の一等地にA倍ポスターが貼られていた。
▲写真は、約半分は過去の展示済みを流用し、残りは、未発表も加えて、新規プリント、100点を会場に展示。▲▲さらに市が所有の湖西線開業時の展示もあり、江若から湖西線へと、今津の交通史を見ることができた。また、近江今津駅のカラーは大阪通信員さん、C11など蒸機の写真は湯口徹さんの写真をお借りした。
私も5日間だけですが、会場に詰めて、皆さんの思い出を聞かせていただきました。さすが江若鉄道の終点にあたる今津地域、廃止55年が経っても、江若への思いが生き続けていることを感じ取りました。とくに江若鉄道知らない世代、あるいは、その知らない世代の子供たちも熱心に見ていました。おそらく家庭では、祖父母から江若の話を聞いたことでしょう。江若“愛”が詰まった地域で、写真展をすることができて何よりでした。
最終日の8月1日は、「やっさ!今津」と言う地域最大の夏祭りが行われた日で、祭りの前後、多くの家族連れにも来ていただき、最後の日を楽しんでいただくことができました。写真展はその翌日、撤収をして滞りなく終了しました。
江若鉄道はまだ続きます。次は9月1日から、滋賀銀行志賀町支店での写真展となります。そして大津歴史博物館の企画展「わたしの湖西線」は、引き続き開催中です。
▲今津のある高島市は、滋賀県では唯一“将来消滅危機の市町”に数えられている。たしかに、街を歩いていても、人がホントに歩いていない。そんななか、会場だけは大賑わい。▲▲江若のことを全く知らない世代も興味深く見ていただいた。
▲最終日は、夏祭りの日、ゆかた姿の家族連れに多く来ていただいた。▲▲今津の住民協議会の皆さんはじめ、多くのボランティアが応援に入っていただいた。
▲7月20日は、今津で湖西線開業の記念式典が行われ、駅近の名小路商店街では“駅前マルシェ”があり、ちょうど視察の滋賀県知事とも一緒に見学。▲▲その商店街を抜け、交差する道路に標識が(赤円)。▲▲▲「江若鉄道記念通り」と書かれた標識だった。すぐ近くに江若の近江今津駅があって、名物の三角屋根の駅舎が解体されたばかり。
▲写真展開催の目的のひとつはコレ、「江若鉄道を語り継ぐ会」の設立総会があり、その発足イベントのひとつにもなった。今津の近代歴史に名を残す江若鉄道をいつまでも称えたいと設立された。江若の近江今津駅が解体の危機に瀕した時、駅舎保存活動の市民団体が設立され、活動が広がったが、種々の理由で解体されてしまった過去がある。それだけに、今回はより総意を集め、実りある結果を出すように設立された。ただいま会員募集中!
総本家青信号特派員殿 高島市イベントの盛況さがよくわかりました。ここにくるまで、何かとご苦労されたことでしょうがその甲斐がありましたね。お疲れさまでした。特派員殿ほどではないにせよ、私も江若に関わってきた一人ですので、是非「語り継ぐ会」の末席に名を連ねさせて頂きたいと思います。入会手続きを教えて下さい。顔写真、戸籍謄本あるいは住民票などの必要書類(今ごろはマイナンバーカードの写しでもOK?)や入会金、年会費などをお知らせ下さい。
西村様
最後までお読みいただき、「語り継ぐ会」へのご入会のお申し出も、ありがとうございます。はい、米穀通帳も母子手帳も要りません。申し込み用紙に記入いただくだけで、即、栄誉ある会員となれます。
さっそく別便で送らせていただきます。
総本家青信号特派員様
暑い中、本当にお疲れ様でした。高島市今津町内の懐かしい風景を見せていただき有難うございます。
ご存知だと思いますが近江今津駅と小浜線上中駅の間約20kmを鉄道で結ぶ「琵琶湖若狭湾快速鉄道」(若狭リゾートライン)構想がありました。これは福井県が「嶺南地域鉄道整備」として1996年に①小浜線の電化、②湖西線・北陸本線の直流区間の拡大、③近江今津-上中間の新線建設(琵琶湖若狭湾快速鉄道)の3つの整備を計画した中のひとつで、①は2003年3月に、②は2006年10月に事業が完了しました。
③については小浜-京都間のアクセスが、敦賀経由で湖西線を利用して1時間50分、東舞鶴経由の一部特急利用では2時間30分も要するのを、新線経由の近江今津直通の新快速なら約55分で結ぶことができ、福井県庁や沿線市町村には担当課も設置され、建設基金を積み立てるなど活発な活動が行われていました。これはまさに1919年に下附された江若鉄道の浜大津-三宅(現・上中)間の鉄道敷設免許状の復活でした。ところが滋賀県側では沿線の過疎化が進み、莫大な費用を要する鉄道路線を敷設するほどの需要が期待できるのかと懐疑的な声も聞かれ、極めて消極的な対応をしていました。
2016年12月に与党整備新幹線建設推進プロジェクトチームが北陸新幹線の敦賀-新大阪間の延伸ルートは小浜・京都経由と決定し、計画では小浜-京都間が19分で結ばれることになり、この計画自体の意味がなくなり2017年2月に福井県側の建設促進運動が中止となってしまいました。
今年3月の中途半端な北陸新幹線の敦賀延伸以降、敦賀-新大阪間で決定していた「小浜・京都ルート」の開業までのスケジュールが見通せないのと建設工費の上振れもあり、「米原ルート」を推す案も再提案されているようです。いずれにしても現時点では湖西線が並行在来線となっているため、その動向に注視する必要がありそうです。
快速つくばね様
ご丁重なコメント、ありがとうございます。盛況のうちに終了することができました。ご来場者は、芳名録で見る限り、高島市の方が8割程度あり、快速つくばねさんのご出身の地域からも多く来られました。ほかの都市から移住されて来た方もあり、移住に力を入れている高島市らしいと思いました。ご近所がほとんどと思いきや、(失礼ながら)かなりの過疎地域からの来場もあり、アクセスも大変ななか来ていただきました(もちろんクルマでしょうが)。
今津と上中を結ぶ鉄道構想ですが、写真展の協力者に聞きますと、近江今津駅周辺の駐車場は、半分以上が福井ナンバーだそうで、今津から京都。大阪への通勤・用務客が一定数あるようです。また、買い物も、小浜ではなく、今津周辺へ行くことを聞き、上中付近は、滋賀との結びつきが強いことを感じました。
本日の新聞に北陸新幹線延長の京都付近のルート図3案が公開されました。気が遠くなるような工期と費用です。私などこの世にいないことではありますが、やはり行方は気になります。