我々団塊世代が現役の頃は貨物列車が1往復運行されており、廃止1年前の43年8月19日のダイヤは下記の通りであった。
〔下り301貨〕浜大津9:15→叡山9:40/9:50→堅田10:06/10:15→和邇10:27/10:40→高島町11:22/11:35→安曇川11:45/1205→新旭12:10/12:20→近江今津12:30
〔上り302貨〕近江今津14:00→新旭14:10/14:20→安曇川1426:14:45→高島町14:55/15:06→和邇15:46→堅田15:58/16:10→叡山16:25/16:35→浜大津16:58
時刻の表示されている駅は貨物ホームがあり車扱い(1車貸切)を含め貨物全般を取り扱い、その他の停車駅は小口貨物のみ取り扱っていたと思われる。
【貨物列車】
浜大津駅での入替作業 (40-12-8)
霧の浜大津駅で発車待ち (41-1-31)
浜大津~三井寺下間の琵琶湖疏水の鉄橋 (41-2-19)
滋賀~叡山 (44-10-14)
滋賀~叡山 (44-10-10)
日吉~雄琴温泉 (44-10-5)
蓬莱~近江木戸 (44-10-18)
蓬莱~近江木戸 (44-10-26)
近江舞子~北小松 (41-4-29)
北小松~高島町 (44-10-4)
北小松~高島町 (44-10-5)
高島町駅 (44-10-5)
水尾~安曇川 (44-10-24)
【ディーゼル機関車】
DD1351
昭和32年12月汽車会社製で国鉄のDD13に先立って新製され、試作的要素が強かった。廃止後別府鉄道に譲渡された。
高島町 (44-10-4)
DD1352
昭和37年5月汽車会社製で国鉄DD13112~264とばば同形である。廃止後岡山臨港鉄道に譲渡された。
三井寺下機関区 (44-10-3)
DC251
昭和35年帝国車輌製で、昭和39年3月31日付で廃止された熊延鉄道DC251として新製され、同年8月27日付で江若鉄道が購入した。DD13と共に貨物列車の牽引に使用され、特に水泳シーズンはDD13が臨時の客車列車に使用されるため、貨物列車は本機の独壇場であった。元機関士の方のお話では乗り心地は最悪で、腸が捻じれる思いであったとか。廃止後は紀州鉄道に譲渡された。
【貨車】
貨車については手許に資料がないため画像のみとする。
ワ2(形式ワ1形1~7)
三井寺下 (44-11-1)
ワ102(形式ワ100形100~105)
三井寺下 (40-8-13)
ワ150(形式ワ150形150~152)
三井寺下 (41-2-16)
ワフ450(形式ワフ450形)
三井寺下 (40-8-13)
三井寺下 (44-10-12)
ワフ280(形式ワフ280形)
昭和19年汽車会社製、元国鉄ワフ28054
三井寺下 (44-10-24)
トム306(形式トム300形300~307)
近江今津 (44-10-11)
【ディーゼル機関車その後】
3両の機関車は全機譲渡され、社紋を取り換えたのみで同一車号で活躍した。しかし、譲渡先鉄道の廃止や貨物営業の廃止により姿を消した。
DD1351
別府鉄道に譲渡され、土山線の重量貨物を引いて活躍したが、昭和59年2月1日廃止により廃車になった。
DD1352
岡山臨港鉄道に譲渡されたが、昭和59年12月30日廃止により、水島臨海鉄道に譲渡された。同鉄道では部品取りとなり車籍には入らなかった。
南岡山 (49-5-12)
DC251
紀州鉄道に譲渡されたが、昭和59年2月1日貨物営業廃止により、同年7月廃車になった。
紀伊御坊 (52-1-16)
DC301
昭和29年新三菱三原車輌製で、昭和39年DC251と代替で別府鉄道に譲渡された。DD1351と再会したが、昭和53年4月廃車になった。
DC301の江若鉄道時代の画像は、湯口先輩投稿の10月29日【15831】「江若鉄道廃止以来42年」に掲載されているのでご覧いただきたい。
別府港 (44-10-21)