八月だ、もっと熱くなろう!赤道直下のインドネシアSL撮影の旅 Part12 PC TASIKMADU(タクシマドゥ製糖工場)

神谷武志企画のテレマカシーツアー  第7日目 8月10日 2の2

am; ソロ(スラカルタ)のIndah Palace Hotel 6:30→6:40 ソロ市内線(6:40~10:15)→
pm;
 →14:53 PC Tasikmadu(15:00~17:30) 17:28→ジョグジャカルタBorobudurのManohana Hotel


▲ タシクマド製糖工場で初めて見かけた厳つい車は、日本では見た事のないトヨタ車でした。

車名は、TOYOTA KIJANG。インドネシアで1977年からノックダウン生産されたトヨタ・キジャン初代型です。現地の悪路・過積載にも耐える、はしごフレームの四角張った頑丈な車で、約35年経った今も現役です。日本国内なら10年も経過すると中古車販売店に並ぶのが貴重なくらいですが、約100年経った蒸気機関車を今も使い続けているインドネシアですから、このぐらいならまだまだなのかも・・・。この車なら多少ぶつけても大丈夫ですね。エンジンは、初代カローラに搭載された水冷直列4気筒OHV1200cc 68馬力で、東南アジアにトヨタの名を知らしめた記念の車だそうです。


▲ GPSロガーのホテルからタシクマド製糖工場への軌跡です。フォトランしましたソロ市内線のPurwosari駅~Solo-Kota駅~ソロ川鉄橋は、赤線です。

Purwosari駅からは、約20キロの道のりでした。
門の下の鉄製椅子は、鉄輪を材料に作られたようで中々素敵なモニュメントにも見えました


▲ タシクマド製糖工場の構内図ですが、積替ヤードⅡは既に廃止され更地になっていました。積替ヤードⅡからの道路併用軌道も廃線となり、積替ヤードⅠが残るだけでした。

▲ 機関区横のヤードです。左側で積込行われているようです。右側に隠れているのが機関区です。


▲ 機関区内の壁に掲示されていた在籍車両の一覧表です。ドイツ製が圧倒的で、最も古いのはⅡ号機で1912年製造、丁度100年が経過しています。

【可愛いディーゼル機関車たち】


▲ 最も気に入ったのは、小型では珍しい凸型のディーゼル機関車。
比較的に新しい車両で、小さいながらも頑張って動き回っていました。 



▲ 機関区の奥にエンジンをみせるように置いてありました。黒と白のツートンで塗装されていますので、観光用かも・・。
後方に2両の観光用客車もありましたが、フィールドに出ることもあるのでしょうか?


▲ 機関区や修理工場内に使われなくなったディーゼル機関車も放置されていました。 

 

 

 

 

【機関区内の蒸気機関車たち】


▲ ここの大人気は、9600と呼ばれている蒸気機関車です。走行している姿をとりたかったのですが、今日残念ながらはドック入りでした。

O氏から写真とコメントをいただきました。「2009年7月撮影。今シーズンも動いているとの情報を得ていたので楽しみにしていたのですが、たまたま整備中で残念でした。750mmゲージの機関車とは思えない大きさです。E型(ロッドの連結からはD型のようですが、歯車で4番目と5番目の動輪が繋がってるようです)で、テンダーも6軸で長く、貫禄があります。なんとなく9600型を彷彿させるので、キューロクとあだ名がつきました。」
D型と思っていましたが、5動輪軸のE型です。これは、平地を走るにはもったいないくらいの性能です。力強い走りを見たかったですね。

その他、多くの蒸気機関車は集積ヤードが縮小されたためか機関区内で休んでいました。

 


遊園列車】
 今回の訪問時に知っていなかったのですが、工場内を走る遊園列車があったとO氏より最近に聞きました。これも写真とコメントいただいていますので紹介します。

2008年頃開園したのだと思います。平日は、遊覧列車が走らず、遊園地正門は、入門許可取得に行ったところです。

▲ 遊園地から工場敷地に出てくるところです。この境界に門があり、列車が通過する時に開きます。手前はサトウキビ装入口の線路です。

▲ 工場装入口の線路を横切り始めたところです。よくもまあ、こんなところに遊園地鉄道を敷設したものです。工場操業に支障があると思うのですが。

▲ 機関車のサイドビューです。すごい色をしています。右後方の薄緑の建屋は機関庫だと思います。

▲ 遊覧機関車と産業用機関車のツーショットです。あまり配置がよくありませんが。この遊園地のために、Jatibarang製糖工場からB型の極小SLも移設されました。

ヤード内に平面交差があったとは驚きです。走っていなくても、これだけでも見たかったです。折角ベテラン揃いの軍団でしたので、珍しい物がないかを聞くべきでした。反省しました。
しかし、写真を見ますと結構観光客が乗っています。こんな所によく来るもんだとこれも驚きました。 

【集積場から工場へと入換え作業に従事する蒸気機関車たち】

 ▲ 集積場ヤードから出発したシュガートレインは、工場外の道路併用軌道へと出てから、そのままの編成でプッシュ運転をして、機関区横ヤードへと向かいます。

スイッチバックをするだけの非効率な作業ですが、約100年間続けられています。プッシュ運転では空転が多く、これが動画や録音をとられる方には応えられないようです。

▲ 工場へ向かうシュガートレインが去った後は、運送中に落ちたサトウキビを拾い集めます。ローリーを押すには、4人力を必要とするしんどい仕事です。

▲ 16:35、夕陽になってきました。機関区近くの木々の下の廃棄された車輪に囲まれています。これが1号機なのでしょうね。
工場で製糖された砂糖を運送するために使われた木造貨車も役目を終えて、1両放置されていました


▲ 16:55、機関区横の工場からの空ローリーを運ぶ路線で夕陽をバックに待機する5号機です。

▲ 17:02、ヤード後方に夕日が沈む時になってきました。皆さん、集まって「ギラリ」を狙います。

▲ 17:04、先ほど待機していた5号機が積込みヤードへと回送しました。

▲ 17:08、満載シュガートレインを牽引してスイッチバックへと向かいます。

▲  17:14、正向きプッシュ運転で、工場ヤードへの引き込みを完了です。直ぐに次の繰り返しの仕業が始まりました。

積込みヤードから工場ヤードまでは、ローリーの脱線がなければ、わずか 10分間ほどの作業時間です。今日は、蒸気機関車5号機と、ディーゼル機関車14号機がこの区間に、工場内からの空ローリー引き上げ作業は小型凸型ディーゼル機関車の計3両だけが従事していました。
他のサトウキビ工場と比べると、急速に機関車たちの仕業が少なくなっているように思えました。

17:28、ディーゼル機関車のシュガートレインを撮ってから引き揚げることにしました。


▲ タシクマド製糖工場から今日の宿泊地ボロブドゥール(Borobudur)までは、約120キロです。高速道路は一部にしかない国です。一般道を走り、約3時間20分を要し、20:40の到着でした。

明日は先発しましたA班は帰途につかれます。21時過ぎから、A&B班揃っての最後の晩餐会が開催されました。日焼けされた広田先生より、皆さん方に今回の神谷ツアー参加についての感謝の挨拶があり、飲んで食っての大宴会となりました。
神谷隊長も帰国されます。中身が詰まったツアーを企画いただきまして、本当にありがとうございました。

O氏と私は、A&B班跨いでの行程となります。メンバーが入れ替わっても撮影ツアーを楽しみたいと思いました。
明日は、鉄ちゃんには珍しく世界遺産「ボロブドゥール」を見学の後、スンバルハルジョ製糖工場へと向かいます。

Part1 Part2  Part3 、Part4Part5Part6Part7Part8Part9Part10Part11< 今までの紀行記です。クリックするとご覧いただけます。 Part13へ続く

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

wp-puzzle.com logo

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください