保存蒸機とその現役時代(3)

東海道本線や京浜東北の電車に乗り東京に向かう時に大森駅の少し手前進行右側にC5766が保存されているのが見える。東京には案外多くの保存蒸機があるが、電車から直接見ることができるのはここと新橋のC11292くらいではなかろうか。場所は大森駅から蒲田より徒歩7分くらいのところにある入新井西児童公園という小さな公園である。66号機は1938年川崎製で門司港、大分、宮崎等九州で活躍した機関車であり、縁のない東京に保存されているのは不思議である。スタイルは標準的で九州の機関車に多い門鉄デフ装備ではない。C5766は思い出のある機関車なので一度撮ってやろうと思いながら結局実現したのは今年(2013年)1月9日のことであった。↓

s-13.1.9入新井西児童公園C5766

その思い出というのは1972年4月末から5月初旬にかけてKAWANAKAさんのスカイラインでロギング太郎さんと3人で九州旅行をした時、最も多く撮影したのがC57であり、中でもこのC5766は接した時間が一番長い機関車であったからである。撮影したのは5月2日でまず国分付近の貨物列車を牽引する66号機を併走して8ミリで撮影した。残念ながらその後湿気でアウトになってしまった。次に霧島神宮駅に休息中の姿をコダックのネガカラーで撮影したがかろうじて色が残っていたのでそれを現役時代の姿とした。それにしても凄い色の煙である。下2枚がそれである。↓

s-72.5.2C5766

s-72.5.2C5766横

霧島越えというのがあるのかどうか知らないが、国分~霧島神宮間をあえぎながら登る上り貨物列車牽引中のC5766[宮崎]↓

s-72.5.2国分C5766

 

 

 

保存蒸機とその現役時代(3)」への10件のフィードバック

  1. 準特急様
    D51に代わってC57、待っておりました。C5766の保存は、大森駅上のホテルに泊まった際、起き抜けに「出雲」の撮影とともに、公園へ寄って写したことがあります。ところが、私の不注意で、データが消えてしまい、久しぶりに写真を拝見しました。
    現役時代は、日豊線へ行くと、よく見かけましたね。門デフや四次型が多い中にあって、標準機の同機は、日豊線では、むしろ異端なC57に映っていました。

  2. 総本家青信号特派員様
    いつもコメント有難うございます。大森で66号機を撮られていたのですか。お互いにC57を求めて亀山などへ行ったことがありますね。
    調べてみましたらC57は201両製造され、全国各地で動態保存も含めて32両(保存率16%)保存されております。私は保存機32両のうち岩見沢の144号機を除いて一応31両撮っていました。SLブームの後に保存が始まったようでしてD51、C57、C58、C11等の保存が多いです。

  3. 昭和48年というと、やっと中2で、大分から小倉に戻ったのが、4月でした。
    あの頃の中学生には猛者が多く、その齢で南九州まで写真を撮りに行く者も居ましたので、この66号機の写真は、当時見た記憶があります。
    日豊線の宮崎周辺は、青井岳と田野が有名でしたが、C57の牽く上りの「日南」とか、とりわけ憧れましたが、50年3月のお別れ運転が高校合格の春休みで、ようやくカメラに収めることが出来ました。

    遠い大田区に66号機が行ったのは、日本列島改造論で、反対に故郷ブームが起きて、望郷のシンボルとして、蒸気機関車を駅前に、設置したからだと思います。大森蒲田には日本の経済を支える中小企業が多く集まり、そこに中卒高卒の金の卵たちが、いっぱい働きに来ていたからでしょう。
    東京行きの「高千穂・桜島」のオハの座席で24時間かけて上京し、都会に出た若者たちも、そろそろ還暦を回ります。海援隊の「思えば遠くまで来たものだ」、太田裕美の「木綿のハンカチーフ」、そんな時代のことを、つい思い出しました。

  4. 準特急様
    C57の保存機31両も撮影済みとは凄い数です。これから保存機と現役時の姿を紹介されると思いますが、現役時の姿は、準特急さんと別の場所などでの画像があれば並べて投稿しても構いませんでしょうか。

    それと、C57148号の保存も撮影されましたか?ご存知のように大阪の共栄興業(株)の本社ビル新築の際、1階をすべてショールームにしてそこにC57148号を復元し、展示しました。同時に
    C57148号解説書とSPレコード2枚(国鉄、交通博物館、交通科学館の監修)付きの箱入り装丁本(非売品)を作りました。手許にあります。SPレコードは設備なく聞く機会はありませんでしたが
    設備あれば聞けるはずです。

    またC57148号は、上り「鳥羽快速」運転最終日の牽引機でもあります。詳細は準特急さんの紹介時にしましょう。

  5. KH生様
    すみません。撮影は昭和47年5月でした。KH生さんが中2の時ですね。それにしても目覚めが早いですね。私などカメラを持ったのは高校生からです。今でもそうですが、私は情報に疎く、蒸機急行「日南」はファン誌に載って気づいたくらいで後の祭りでした。ご指摘の列島改造論、大田区の中小企業、金の卵、望郷のシンボルなどのキーワードは66号機の大森での保存理由のひとつになっているのかもしれませんね。機関車ではありませんが井沢八郎の「ああ上野駅」も同様な感じがします。太田裕美や海援隊、それにキャンディーズまではついていけますが、私などどちらかといいますとこまどり姉妹やザ・ピーナツならピンときます。

    tsurukame様
    あとでまとめてみますが、蒸機の保存の多くはSLブーム直後に始まったようです。このため、比較的蒸機最晩年(昭和47年以降)まで活躍したものが選ばれたようです。従いまして、C59とかD50などその時代を画した代表的な機関車の保存は大変少ないです。C57は135号機が北海道で我が国最後の蒸機牽引旅客列車を担当し、山科の人間国宝さんも行かれたと聞いております。C57は旅客用蒸機としてはかなり最後まで残っていた関係で保存機の殆どを撮れたものと思います。tsurukameさんがご活躍された関西本線や参宮線方向にはC57145~148の揃い番号がおり、一応カメラにおさめてあります。保存蒸機の撮影はこれからですので大阪の共栄興業(株)さんを表敬訪問したいと思っております。C57以外にも保存機をお持ちのようですね。どのような手続きをすれば撮影できるのでしょうかご教示いただければ幸いです。

  6. tsurukame様
    tsurukame様といえば、蒸機のtsurukame、加太のtsurukameと言われたくらいです。保存機の現役時や関連写真等どんどん発表してください。思い出話等で盛り上がればデジ青の趣旨にも合致して大変結構なことと思います。「俺も撮ってるでー」「こんなんありまっせ」が増えることを期待します。

  7. 準特急様
    4回も連呼していただき照れくさい限りです。仰る通り、会員・部外会員が揃って関連画像を投稿し会えばおもしろいことができるかもしれません。例えばC57の画像が1号機から201号機まで揃うとか。そうすれば後から、web写真展のように改めて並べ替えた一覧を作れます。そのためにも画像サイズは小さからず、大きからずが必要です。各自が準備するサイズは1,024pix×764pix位の大きさ、データサイズ500KB前後でいかがでしょうか。先導役をお願いいたします。

    奥山先輩の機関区巡りにも、C57画像は沢山あり、筆者が預かっています。投稿は了解を得ていますので可能です。『奥山さんの機関区巡り』2013年の仕事は、D51,C57ですが、C57を先に作業しても構いません。

    デジ青の新企画を読者で盛り上げてゆくことに大賛成です。新しい流れの一つになれば良いですね。

  8. 準特急様
    tsurukame様のご提案 是非実行しましょう。現役機だけでなく保存機も含めてよいことにして、C57の201両がどこまで網羅できるか、わくわくしますね。同じ機番でも所属区の違った写真が出てくることもあるでしょう。C57から始めるとして、各形式を順次やっつけてゆくだけでも何年も楽しめますね。データベースをきちんと整理すれば、貴重な資料にもなるでしょう。音頭取りをお願いします。

  9. 順特急様、西村雅幸様
    西村様との交換が、もしかして初めてかと思います。よろしくお願い申し上げます。
    お話のような同機番で所属区の異なる蒸機に巡り合わせた経験があります。妙に親密感を覚えたものでした。C57130号で、直江津区と亀山区所属の時です。長野工場のデフを備え、信越線米山駅と、加太で出会いました。その後も各地を転々とし、動輪が旭川に保存されているようです。小生は上記2回だけしか見ていませんので、会員諸氏によるその後の様子に出会えば、それはまた大いなる感激になります。楽しみにしています。

  10. tsurukame様
    初交換のコメントありがとうございます。私の現役時代は蒸機の晩年でしたので、一期一会のことが多く せいぜい函館本線のC622に梅小路で再会したぐらいでしょうか。蒸機での再会経験はほとんどありませんが、廃止された江若の車両に別府、岡山臨港、関東鉄道で再会したときは 「元気だった?」と声をかけたくなったことを思い出します。

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