第3日目 12月2日
昨夜は、朝日が昇る鉄橋を撮るために円山川河川敷を野営地としました。暗闇の中で着いたのですが、泥濘にはまってしまいました。昼間は乾燥した所とぬかるんでいる所がハッキリと目視できましたので問題なく走行できていましたが、夜は見づらく確認するのを忘れて突っ込んでしまいました。
ぶんしゅう7号は四輪駆動車ですので今までもオフロードを乗り切っていましたが、今回は全輪が空回りをしていて前にも後ろにも進めません。真っ暗ではどうしようもできないので、明日朝になれば打つ手もあるだろうと諦めて就寝しました。
一夜明けて外を見ますと、一面真っ白な世界が広がっています。鉄橋は全く見えません。霧の可能性を忘れていました。
仕方ありません、撮影は諦めてゆっくりと朝食をとった後、ぶんしゅう7号の泥濘脱出に終始しますが、タイヤは滑るばかしで益々泥の中に沈んでしまいました。
こんな時はタイヤの下に板を入れるか、マット等の滑りにくい物を噛ますと脱出可能ですが、入れるためにはタイヤ下を掘らねばなりません。スコップなど持ってきていません。適当な板やマットもありません。以前、スキーに行く時はいつも積んでいたのですが、今回は用意はしていませんでした。
仕方ありません、保険契約しているS×××損保に電話して牽引車を呼んでもらうことにしましたが、河川敷と聞いてからの損保側の対応者の口調は変わってきました。要するに一般道であれば無料で対応できますが、以外の場所は保険外で有料ですと言います。近くにホームセンターでもあれば買いに行けますが・・・結局、救援車を呼ぶことにしました。
約40分後に地元の救援車が来ましたが、「ここにはよく出動する、トラクターぐらいしか入れない泥濘ですよ。一般車で入るのは無茶です。」と言われてしまいました。救出はウインチで引っ張ってもらうだけで約20分程度で終わりました。料金は蟹2杯分です。高くついた教養費でした。
これからは見えにくい夜中に河川敷に侵入するのは、こんな悲劇となりますので、明るくなってからにすることにしました。
霧は気温が上がる8時半頃に晴れてきました。
8:54、救援車を待っている間に撮りましたが、昨日とほぼ同様な写真ばっかりで、唯一気に入ったのは、これ1枚だけでした。普通夕日を入れてよく撮るカットですが、大概は太陽の明かりが強く空の太陽のように輪郭を写せないのですが、今回は川面に写った太陽は綺麗にとらえられました。貴重でした。
11:30過ぎまで粘りましたが成果が上がりません。今日は訪問したい駅があります。KTRに沿って宮津方面へと向かいました。
▲ 12:37 峰山駅です。大正14(1925)年11月3日、丹後山田から延伸された時に建設されました。現在は、手機の織機をイメージした斬新な形の橋上駅に建て替えられています。
隣の丹後大宮駅に向かいました。
▲ 13:34 峰山~丹後大宮、鉄路と交差する道路橋が多いのですが、大体似たりよったりの光景が続いています。5月頃の水田風景が良いのでしょうね。西舞鶴行きの701号、230Dが下りて行きました。
▲ 13:40 丹後大宮駅に到着。朱塗りの柱が印象的な平安朝風の駅舎です。
▲ 13:59 ようやく加悦鐡道が分岐していた旧丹後山田(野田川)駅に到着しました。
入って左手奥が「丹後山田駅資料室」です。
ここにも加悦鐡道時代の遺品の数々が保存・展示されていました。
今日は夜半から天気は崩れそうですので、撮影続行は諦めて引き上げることにしました。次回は、雪の降る頃に雪原での走行を撮りたいと願っております。できれば、ラッセルカーが走っている時が一番ですが、上手くいくかは運次第ですね。挑戦だけは続けて行きたいと思っています。
”謹賀新年 新春は、阪堺電気軌道 161形、1001形を撮る”へ続く
峰山駅ですが、国道のバイパス完成により表口が反対に変わったように思います。先年、バスで通ったときに気付きました、駅の近くに魚屋が数軒あり、その内1軒では珍魚【のどぐろ】を扱っていると言うので寄って求めましたが、そんなにうまいとは思いませんでした。鯛の一種だそうです。北近畿地区に仕事で来ていた時は駅前の建材屋さんに立ち寄り、お茶をご馳走になり四方山話に花を咲かせました。この地区での初仕事は、丹後織物組合試験場の内装工事で、1968年初夏でした。その建物も業界不況で既に解体されありません。1970年を前にして電電公社は全国電話網の自動化で各地の電話局の増築、無人局新築で大童となりました。そのお陰で老人は超多忙な日々を送りましたが、その中で一番の楽しみは加悦鉄道沿線にあった電話局の工事でした。三河口駅下車すれば現場であり、ガタリンカー3代に乗りました。片ボギー、ボギー、元国鉄客車崩れです。中でも片ボギーの思い出は強烈です。片ボギーは和歌山鉄道に続き2度目ですが、加悦方が一軸でしたから鉄ちゃんの習性としてかぶり付きに乗ったので、ダァーンダァーンの連続にびっくりでした。和歌山の時こんな酷いことなかった、と思い出し帰宅して写真を見てみたら(以前紹介済)、運転台は2軸方にあり、軽やかな音を奏でていたのでありました。
峰山駅はKTRになった平成2年ごろに現在の橋上駅に建て替えられたそうです。したがって出入り口は線路を挟んで両方にあって、東口西口と名付けられています。Taxi乗り場がある駅前広場側(西口)が表口ですね。
街はこちら側に広がっていますが、改築以前は反対側とは意外です。もっとも昔は駅構内の線路横断などは当たり前でしたでしょうから、どちらに駅本屋があっても良かったでしょうね。
片ボギー車ですが、意識して乗った経験がないので、まだどこかで走っているものなら是非に乗ってみたいですね。レール継ぎ目やポイントを渡る時の走行音は聞いてみたいです。