【97473】めずらしい客車 

手元に河 昭一郎様からのお手紙に添えて、古い客車の写真が届けられました。
ご承知の通り河 昭一郎様は国電に関して有名な研究家で、クローバー会の会友とも言える方です。河様のプロフィールに関しては古くから昵懇でおられる特派員氏から改めてご紹介頂くとして私は「珍しい客車」の写真をご覧に入れます。

写真は全部で7枚、失礼ながら年配の方にはあまり珍しくない物も含まれますが、最後に珍品中の珍品が出てきます。お楽しみにご覧ください。

⇩ 以下の二枚はスハフ42です。スハフ42はスハ43系と言われオハ35系とナハ10系の間に位置しますが、戦後の復興が一段落した頃に新製されて急行や特急など優等列車に多用されたあこがれの客車でした。京都駅で見る北陸方面へ行く急行や準急にはまだ10系の編成はなく、43系で統一された長編成は見事な編成美で見る者を圧倒しました。須磨の住人M田氏などは感激のあまり「スハ43を守る会を作る!」と叫んだほどです。
さてルーペでサボを見ると上の写真は「準急」「金沢行」と読めます。スハフの前にはTR23を履いた並ロが連結されています。カンで言えば準急の「ゆのくに」ではないでしょうか?自信はありません。

スハフ42121大ミハ 1962.3.1京都駅

⇩ スハフ42299 これは京都駅2番ホームからの撮影と思われます。
同じくスハフ42ですがサボには「指定席」やはり「金沢行」と読めます。これも前の車輌は並ロです。撮影日が無いので上の写真と同じ日かどうかは分かりません。

スハフ42299

⇩ マユ331 標準型のマユ33のトップナンバーです。

マユ331

⇩ これは珍しい車輌です。スハ371大ムコ 1962年3月1日とのキャプションが付いていますので昭和37年です。この車輌は、当時の草津線などに使われた格下げ三等車群のうちの一両です。この写真は6番線ですから当時あった「糸崎行」か「鳥栖行」ではないでしょうか。
スハ371は高貴な身分の出自でしたが戦後に落ちぶれた気の毒な客車です。
スハ371←スハネ3421←スロ322 1929年(昭和4年)5月完成、1966年(昭和41年)5月廃車になっています。

スハ371大ムコ

⇩ 戦前の小型車の代表、オハ31系オハフ30134
この車は戦前の標準型として一番最後まで残った形式。地方へ行けばたいがいこれに乗ることになった。越後鹿渡への飯山線ではC56との混合列車でお世話になりました。京都駅の側線で待機しているから草津線か奈良線用ではないだろうか。であれば所属は天カメか天ナラか

オハフ30134 1962(昭和37)年3月1日京都駅

⇩ さて、お待たせしました! これからが最大の貴重品です。オハ27 2台
まずオハ2747東シナ
これはオロ31からの格下げ車です。オハ31系の並ロで転換クロスシートです。窓が等間隔です。

オハ2747東シナ 1963(昭和38)年11月24日横須賀

⇩ 同じくオハ27ですが窓を見てください。151は2個1になっています。これぞ珍品中の珍品、1927(昭和2)年に2両だけ試作されたオロ30(量産型のオロ31ではない)の1号車です(竣工時オロ41700~41701→オロ30600~3601)。座席がボックスシートになっているため窓は2個で4人分・1ボックスです。

最初はどちらもオロ41700形式でしたが翌年に30600形式となり、昭和16年に分けられて、試作車がオロ30600がオロ301に、オロ30601がオロ302に、量産型がオロ31型になりました。私もオロ30形式は見たことがなく、当然写真も持っていません。大変貴重な写真を見せて頂きましてありがとうございます。

オハ27151(東オク)←オロ301 1963(昭和38)年11月24日横須賀

以上が河 昭一郎様からお借りした写真です。鳥肌が立つような貴重な写真を見せて頂きまして感激しております。急ぎませんので、また、見せて頂けましたら幸せです。本当にありがとうございます。

 

めずらしい客車 ” への11件のコメント

  1. デカンショまつり号です。
    オロ30といえば、Nゲージをやったものから言えばとても身近な存在です。でも、そんなに貴重なものとは・・・手元にある品番502KATOオロ30は、オロ3072となっていますが、これはウソ?

    • デカンショまつり号様、
      ウソではないでしょう。正確には昭和16年に形式が分離するまではオロ30になっていましたから。その時の正確な台数は調べないと分かりませんが相当数のオロ31がオロ30に含まれていたはずです。

  2. この窓割りが2両しかないので、KATOの模型の72はウソになりますね。
    オロ30 2の写真はhttp://pcdc.cho88.com/HP/toyonaga0401/oro302yt.jpg
    で見られます。

  3. デカンショまつり号様、ほへほへ様、
    前会計のIさんから、『東北から帰ってきて見たが、説明に間違いがあるぞ!訂正せよ!』との抗議電話を頂き見直しましたところ、説明に誤解を招く箇所と私の勘違いによる説明がありましたので訂正しました。お許しください。
    オロ30、オロ31の区別は昭和16年に初めて採用され、それまではオロ30600形式だけでしたのでオロ30には72号は存在しません。オロ31であれば72号はありますが、窓割りが二個一であれば間違いです。

  4. 米手作市さま
    ありがとうございます。1959年の客車形式図を見るとオロ30は、オロ301とオロ302の二両で、ボックスシート定員52名ですね。1ボックス間が1920ミリ。オロ31は、転換クロスで同じく定員52名のようですが、向かい合わせた場合、1670ミリのようです。
    転換クロスの方が豪華な感じがしますが、向かい合わせたら、ボックスの方がいいですね。
    それにしてもKATOは、なぜ珍車を模型化したのか謎ですね。
    まさか向かい合わせた場合のシートピッチを考えて模型化したわけではないでしょうし・・・

    • デカンショまつり号様
      そこが謎です。
      I氏によれば「模型屋が商品化するときにはかなり綿密に調査するはず。ありもしないオロ3072など商品化するなどありえない。陰謀じゃ!」とのたまわっていました。

  5. 5枚目のオハフ30 134は、昭和37年3月当時天イセです。その後、天リウに転じ、昭和40年2月に廃車になったようです。
    隣はオハ31のようですが、どんな運用でしょうか。

    • ここに留置してあった車輌は、折り返し草津線で柘植か亀山行きの車輌だったと思います。それに天イセの車輌が使われたかは分かりません。

  6. 京都駅で金沢行の定期客車準急といえば、この時期「ゆのくに」だけでした。
    スハフ42 121はこの後まもなく電暖化され、スハフ42 2121になりました(37年3月31日高砂工)ので、電暖化前の最終期の姿ですね。スハフ42 299の電暖化は40年1月でした。その後スハフ42 2299は岡山に転じ、スヤ37 3の後任として形式・番号はそのままで職員の通勤車になりましたので、岡山に行った時は、日中、岡山駅のホームで休んでいるところをよく見ました。
    写真:同じアングルの・スハフ42 2299岡オカ 1986年5月5日岡山駅

    なお、「ゆのくに」(に限りませんが)は1日1本ですので、1枚目と2枚目は同じ日ではないと思います。

  7. 河 昭一郎様からのメール
    この記事に対して、河 昭一郎様からのコメントがない、と心配していましたが、実は6月1日から突然「デジ青」が開けなくなったそうです。原因については解明できましたがまだしばらくはこの状態が続きそうなのでメールで感想をお寄せくださいましたので承諾を得てご覧に入れます。

    《貴殿の解説文を読んで行くにつれて、これまで自分は門外漢だと思っていた客車の世界についての興味が湧いて来ました。
    しかし、コメント欄での『デカンショまつり号』さんや『ほへほへ』さんと貴殿との遣り取りを読ませていただくと、奥が深そうで少々タジロイデいる状態です。

    しかも、国電狂としては国電研究の方も同じく奥が深くて極め切れておらず、こちらへの傾注も必要かと悩んでおります。

    今回の様に、貴殿のお手を煩わせながらの間接的な投稿が許される様であれば、『味をしめて』続いての写真提供も、と考えております。》

    河 昭一郎様、ご安心を!
    「デジ青」は“公序良俗に反しない限り”何でも可能です。次なる写真をお待ちしております。

  8. 米手さま
    河さま
    「河さんと昵懇にされている特派員氏からは、いずれ紹介を」と書かれていること、いま初めて気が付きました。一日に「メシは3回、デジ青閲覧は5回」をモットーにしている私ですが、どうしたことか、米手さんのこの投稿を完全に見落としていました。たいへん失礼しました。
    河さんのお名前を拝見したのは、よく知っています。小学校6年の時、初めて鉄道ピクトリアルを買いました。巻末のトピックフォトは、地元のニュースが写真付きであって愛読していました。そこに「河昭一郎」の名前の投稿が毎号のように載っているのに気がつきました。1+3の姓名は、目立ちました。すぐ近くで起こった出来事を、毎号、ちゃんと報告してくださる、河さんってどんな方なのだろうかと思ったものでした。

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