2015年 西方見聞録 ハンガリー鉄路の旅 Part53 ブダベストのトラムに乗って その10 トラム夜撮②

DSC_8673038_1ブダベスト市内を流れるドナウ川には9本の橋が架かっています。この自由橋は上流からは6番目の橋で、1896年に完成しました。くさり橋を模したガーバートラス橋で、長さは333.6m、幅20.1m、最大スパーンは170.75m、橋脚は4台(川の中2台)で当初からトラムと車の併用橋でした。橋脚の最上部にはハンガリーの建国神話に登場する鳥「トゥルル」が、中央にはハンガリーの国章が掲げられています。完成時、当時のハンガリー王国の国王から「フェレンツ・ヨージェフ橋」(Ferencz József híd )と命名されました。
1945年1月、ドイツ撤退時に爆破されましたが、直ぐの1946年7月に再建されています。老朽化が進み、走るトラムの重みに耐えられなくなった2006年には後世に残すために2年の工期と莫大な費用をかけて補強・修理されました。我々鉄ちゃんとしてもトラムがレトロな鉄橋を走る光景はかけがえのない財産です。いつまでも残して欲しいと願いました。

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2015年 西方見聞録 ハンガリー鉄路の旅 Part52 ブダベストのトラムに乗って その9 トラム夜撮①

DSC_851702217:42 ドナウ川のマルギット橋を渡ってベスト側に着くと、丁度と良い具合に夕暮れの街ムードになってきました。これからライトアップされた国会議事堂を目指します。夜撮開始です。やって来るトラム2系統はガンツKCSV7型です。
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2015年 西方見聞録 ハンガリー鉄路の旅 Part51 ブダベストのトラムに乗って その8 登山鉄道②、トラム

DSCN9520_100まずは家系が重んじられた共産国家ピオネール活動時代とは変わって、望む者は誰もがエントリーできるようになった憧れの子供鉄道の鉄道員、それでも厳しい試験に合格した選ばれた者が実習現場に入れます。車内改札で接客する少年少女たちには誇りに満ちた笑顔がありました。
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2015年 西方見聞録 ハンガリー鉄路の旅 Part50 ブダベストのトラムに乗って その7 子供鉄道②

DSC_8280053DSC_8288054▲ ヒューヴェシュヴェルジ駅を出発してセーチェニの丘へと向かう列車。ここでも発車行ってらっしゃいと敬礼をおくる少年鉄道員がいました。

駅を出ますと少し上り坂になっています。この鉄路の最高速度は約25km/h、ゆっくりとカーブを曲がっていきました。 続きを読む

2015年 西方見聞録 ハンガリー鉄路の旅 Part49 ブダベストのトラムに乗って その6 子供鉄道①

DSC_8380_200登山鉄道との接続駅セーチェニの丘(Széchenyi-hegy)を出発してヒューヴェシュヴェルジ(Hűvösvölgy)へと向かう子供鉄道の列車。左側、敬礼を出すのはこの鉄道で学ぶ少年です。この鉄道ではこれからの時代を担う10歳から14歳の青少年少女たちが運営現場に入って、社会への一歩を歩き始めています。
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2015年 西方見聞録 ハンガリー鉄路の旅 Part48 ブダベストのトラムに乗って その5 ラック式登山鉄道

DSC_7693_100ラック式のブダベスト登山鉄道Budapesti Fogaskerekű Vasút)は、メトロ1号線より22年も早い1874年6月24日に開業したと言いますから驚きです。
開業時は未電化でB型蒸気機関車が客車2両を牽引して走っていました。写真は3号機ですので少なくとも3台は在籍していたと思われます。車掌が車両外にいるのは車内改札を行っているからなのでしょうね。当時から信用乗車制だったと思われます。1929年に電化されるまで55年間、この光景は続きました。

※ 写真はメトロ博物館に展示されていたものです。
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2015年 西方見聞録 ハンガリー鉄路の旅 Part47 ブダベストのトラムに乗って その4 登山・子供鉄道へ

02_登山・子供鉄道_300今日はブダベストの市内山の手に走るラック式登山鉄道とこれに接続する子供鉄道を訪問します。ラック式鉄道はインドネシア以来久しぶり、子供鉄道もナローゲージの本格的な鉄道で面白そうです。
上の地図が今日の行程です。メトロ2号線⇒トラム61系統⇒登山鉄道⇒子供鉄道と乗り継いで向かいます。
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2015年 西方見聞録 ハンガリー鉄路の旅 Part46 世界3番目の地下鉄、ブダベストのメトロ1号線

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終点のメキシコ通り駅(Mexikói út)に入線するMillFAV 、3連接車ですが貫通ドアはなく背の低い小さな車体に乗降ドアは2つもあります。車両長29,560㎜、幅2,350㎜、高さ2,590㎜、3車体8軸、空車重量36.96㌧、座席数48人、出力66.5kw×4、最高速度50km/h、1973~1987年ガンツ製造です。地下を走行しますのでメトロとの位置づけですが、駅間距離や車両を見ますと低床式トラムそのものです。

余命幾許も無いと仰せられます須磨のご大老様からの勅旨を受取りましたのでミリアムメトロ(Millenniumi Földalatti Vasút)と言われていますブダベストメトロ1号線の様子をまとめて掲載させていただきます。
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2015年 西方見聞録 ハンガリー鉄路の旅 Part45 ブダベストのトラムに乗って その3 王宮の丘ケーブルカー

DSC_7893034ブダペストのキャッスルヒルケーブルカー(Budapest Castle Hill Funicular、王宮の丘ケーブルカー)は、欧州2番目の蒸気機関によるケーブルカーとして1870年3月2日に開業しましたが、第2次世界大戦1920年に爆撃で破壊されました。しかし苦難の末、1986年6月4日に復元されて観光の足として現在活躍しています。長さは95m、高度差51m、31.75度の急勾配を1分30秒で上ります。
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2015年 西方見聞録 ハンガリー鉄路の旅 Part44 ブダベストのトラムに乗って その2 ケレンフェルド(Kelenfold)駅

DSC_779900216:14 ケレンフェルド(Kelenföld railway station)のホームに出てみますと、4両編成の真新しい電車が停車していました。スイスStadler Railで製造されたStadler FLIRTと思いますが・・、ハンガリー国鉄はよく前調べしていなかったので、詳細は公式HPをご覧ください。※ 車両の詳細はこちらです。
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2015年 西方見聞録 ハンガリー鉄路の旅 Part43 ブダベストのメトロ博物館

DSC_7727010【 ブダベストのメトロ(地下鉄)Budapest metróhálózata
ブダベストのトラムはロンドン、イスタンプールに続いて世界3番目の地下鉄として1896年5月2日に開業しました。2015年3月現在、4路線38.6㌔が営業中で、当初開業した1号線は世界遺産に登録されています。
ゲージは全線1,435㎜ですが、電圧は、1号線のみDC550V、2・3・4号線はDC825V。 millfav3BKK(Budapesti Közlekedési Központ)によりトラム・バス・郊外電車と同一運営されています

詳細については公式HPをご覧ください。こちらです。

左は復元された当時のメトロです。
今日はメトロの歴史を勉強するためにまずはメトロ博物館へと向かいました。
※ 世界2番目のイスタンプールのメトロ、テュネル(Tünel)の訪問記はこちらです。
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2015年 西方見聞録 ルーマニア・ハンガリー鉄路の旅 Part43 ハンガリーのブダベストへ

01_1今日はようやく慣れてきたルーマニアを出国してハンガリーに入国、首都のブダベストへと向かいます。ブダベストでは4日間の滞在でトラム、世界で3番目に開業したメトロ、本格的な子供鉄道、3つもある交通博物館等行きたい所は多しです。
ティミシュアラからブダベストまでは約310㌔、所要時間は5時間15分です。
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2015年 西方見聞録 ルーマニア鉄路の旅 Part42 アラド(Arad)のトラムに乗る、撮る その4

DSC_7553060市役所前の電停でまたお会いしたお姉さん、2度ある事は3度あると申しますが3度目の出会いがありました。今度は愛犬2匹とのお散歩中です。これだけ偶然の出会いが重なると運命的なものさえ感じてしまいます。場所は、各種演劇が開催されるアラドの代表的なクラックシアター ”Ioan Slavici”に隣接した公園広場です。もう少し私が若ければ、シアター内のドラマ同様に、これからの進展が演じられるのでしょうが・・。今は鉄ちゃんで、こちらに夢中です。
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2015年 西方見聞録 ルーマニア鉄路の旅 Part41 アラド(Arad)のトラムに乗る、撮る その3

DSC_7482_200”IMPERIO”と、名付けられ2014年10月に登場した低床車。これからのアラドの市民の足となるように願いを込めて地元 ”Astra Vagoane Calatori ”にてシーメンスからの技術供与を受けて製造されました。今後、老朽化なる旧型トラムの置き換えとして増備される予定です。
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2015年 西方見聞録 ルーマニア鉄路の旅 Part40 アラド(Arad)のトラムに乗る、撮る その2

DSCN8968_100DSCN8967045トラムのお見合い席に座っていましたら「何処から来たの」と、気さくに英語で話しかけて来られた向かいのシートのお姉さん。
お話をしていましたら向かいの座席のおじさんも参加されてきました。
そして途中で紙袋から可愛い純白の犬のぬいぐるみを取り出されて、まず私に後からお姉さんにも「あげるよ、持っておかえり」と、くださいました。
自宅に持って帰りましたが、孫たちの内、最初に来た孫が「これは綺麗!ジイジ、欲しい」と、大いに気に入ったようで奪い去られました。おじさん、ありがとうございました。
このお姉さんはジムに行くと、途中で降りられましたが後、街中で撮影中にまたお会いしまして、ビックリしました。そして、2度ある事は3度目があると申しますが、最後にはもう1回、愛犬との散歩中にお会いしました。けっして狭くはないアラドで1日に3回もお会いするとは・・、縁があったのですね。
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2015年 西方見聞録 ルーマニア鉄路の旅 Part39 アラド(Arad)のトラムに乗る、撮る その1

DSC_7204_100DSC_7204_105アラド駅前にはルーマニアの鉄道駅の定番モニュメント、かつて活躍した蒸気機関車が展示されています。
131.000型のトップナンバー131-001号機です。レシタ鉄道公園では131-003号機が展示されていました。1C1の軸配置のタンク式蒸気機関車です。軸重は12.4㌧とローカル線にも乗り入れられるように設計されています。最高速度は65km/h、1939~1942年にレシタで67両が製造されました。
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2015年 西方見聞録 ルーマニア鉄路の旅 Part38 ルーマニア蒸気機関車の故郷 レシタ(Reșița)へ、古典的気動車

DSCN0862004_100レシタ北駅の待合室で「一緒に写真を撮ってください。」と、声をかけていただいたルーマニアの高校生。ファッション雑誌の中から出てきたような容姿には、しばしウットリとさせられました。ルーマニアは美人の多い国です。その中でも、お会いした中では1番の美少女でした。
この年頃の欧州の女性は本当にスタイルも良くて綺麗ですが、年をとってある年齢を過ぎると見事にマツコ嬢へと変身していきます。この落差は先天的な体質なのでしょうか。

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2015年 西方見聞録 ルーマニア鉄路の旅 Part37 不審者取り調べにあう

05_鉄道地図ルーマニア05ルーマニア国土は本州とほぼ同じですが、人口1,904万人(2011年)とそれほど多くはありません。しかし鉄道網は全国に張り巡らされています。今、私がおりますのは、左下あたりです。
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2015年 西方見聞録 ルーマニア鉄路の旅 Part35 ルーマニア鉄道 最古の駅 Oraviţa(オラビタ)

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Oraviţa~Anina鉄路の牽引力アップのため1956年にルーマニアの Reşiţaで製造された50.065号機。車軸配置は0-10-0E型の勾配用蒸気機関車です。同じ3軸テンダー車付の蒸気機関車としては、Baureihe 57の2・3,4・5・10-35型等がありますが稀なタイプです。2013年には開業150周年を記念して走行しましたが、今は静かにOraviţa駅ヤードで休んでいます。
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2015年 西方見聞録 ルーマニア鉄路の旅 Part34 Oraviţa(オラビタ)~アニーナ(Anina)に乗る 

DSC_6992002▲ 13:20 オラビタから2時間5分の乗り鉄を終えて終点のアニーナ(Anina)に着きました。ひと気のないAninaの街でしたが、学校帰りの中学生のお嬢さん達が笑顔で迎えてくれました。聞かれるのは何処から来た? 何人なの?です。日本人だよと答えるとびっくりした様子でした。初めて見る東洋人だったのでしょうね。スーパーがないかと聞きましたが、指さされた方向は遠く、折り返し時間に駅に戻るのは難しく諦めました。
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