嵐山行き臨急を撮る
阪急「円明寺上一番踏切」で撮りたいテーマが、もう一つありました。春秋の行楽シーズンに運転される梅田~嵐山の臨時急行です。後年、「嵯峨野エクスプレス」という愛称が付きますが、この当時はまだ愛称がなく、単に「嵐山行きの臨急」、社内では「梅嵐急行」と呼ばれていたようです。現在でも、嵐山へは、シーズンに、梅田、河原町から快速特急、天下茶屋、高速神戸、宝塚から直通特急が運転されていますが、平成の初期は、午前中嵐山行き10本、午後梅田行き11本が15分ヘッドで運転される高頻度で、運転期間も3月下旬から5月連休期間までの日・祝運転と、現在よりスケールの大きな運転でした。嵐山線内はホームの有効長で6連のため、車両には制約があり、いちばんの目玉は、ふだんは普通運用に就いている2300系の非表示幕車が、特製の「急行」マークを付けて疾走することでした。
▲2300系非表示幕車の晴れ舞台、「梅田 急 嵐山」の特製ヘッドマークを掲げて、円明寺上一番踏切を行く。春・秋の日曜日の午後、天気がいいと、よく自転車に乗って向かったものだ。


















