1935年(昭和10年前後)の流線形ブームの頃の車両を中心に発表させていただいたがもう一つ忘れられない流線形蒸気機関車があった。そう満鉄のパシナである。満州は現在の中国東北部(遼寧省、吉林省、黒龍江省、内モンゴル自治区の一部)である。デジ青上でパシナは既に発表されている機関車であるが、ここに保存機であるがもう一度登場させていただく。併せて満鉄のジテと中国製のディーゼル機、アメリカのディーゼル機も追加させていただく。l
満鉄(南満州鉄道)のパシナは970~972の3両が満鉄沙河口工場で、973~980の8両が川崎兵庫工場で1934年(昭和9年)に、981が1936年(昭和11年)に合計12両が製造された。1934年(昭和9年)、アカシアの大連から新京(長春)までの700kmを最高速度120km/hで走破、後、哈爾濱まで延長された940kmを超特急「あじあ号」として1943年(昭和18年)まで2mの大動輪で驀進していた。欧亜連絡でロシア人のウエ-トレスも乗車し全車冷房付きの豪華列車であったという。展望車は黒河という所に保存(放置)されているが今はどうなったことであろうか。12両中現存するのは2両らしく、そのうちの1両が瀋陽郊外の蘇家屯の展示場で荒れた状態で展示されていた。この機関車はその後、瀋陽の陳列館に室内展示されたのではないか。
1998.04.11 瀋陽郊外の蘇家屯の展示場のSL751
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