昨年末に糸崎及び糸崎以東に残る山陽鉄道時代のレンガ積み橋台を3回に分けてご紹介しました。年が明けて次は三原以西を詳細にチェックしようと思っていたのですが、西に向かうと時代は新しくなり、東に向かうと時代を遡ることになりますので、古い方を優先することにして まず尾道市内を歩いてみることにしました。尾道市街地での見どころはレンガ積み橋台もさることながら、山陽鉄道の社紋入りの敷地境界杭です。実はこの境界杭については、2003年10月に発行されたJTBキャンブックス「鉄道廃線跡を歩くNo.10」のなかで 山陽鉄道に造詣の深い長船友則氏が「尾道周辺の山陽鉄道境界杭」という現地レポート記事を載せておられます。これを読んで 一度自分でも現物を確認しようと思いながら10数年が経ってしまい、ようやく実現したというわけです。
尾道駅から線路に沿って東に歩くことにしました。長船氏のレポートを頼りにまず最初の地点「千光寺前踏切」付近の境界杭を探しました。ここは線路の山側です。意外と簡単に見つかったので さい先良しと次の地点に向かいました。しかし帰宅して写真を確認すると どうも別物だったようで、本物はどうやら草むらの中に隠れていたようです。残念! ここから東に10mほど行った歩道沿いの花壇の中にも境界杭がありました。