片ボギー
しばらく途絶えていましたが、車両にまつわる、あれこれ噺、再開します。“片ボギー”という車両がかつてありました。文字どおり片側だけボギー、もう片方は一軸の車輌です。いまは例がなく、昭和の時代に存在した車両で、最後まで現役として残っていたのが加悦鉄道のキハ101でした。昭和11年、開業10周年を記念して日本車輌で新造し
た両荷物台付きの半鋼製ガソリンカーでした。昭和初期、地方私鉄のガソリンカーも大型化してボギー車となりますが、大型化に踏み切れずに、単車、ボギーを折半した片ボギーとして誕生したのでしょうか。ほかにも、中小私鉄のガソリンカーには、いくつかの導入例があり、客車や電車でも片ボギーがあり、それらもガソリンカーからの改造だそうです。▲初めて加悦鉄道を訪れた昭和42年、キハ101は転車台の上に載っていて、肝心の下回りが見えなかった。なお、機関をディーゼルエンジンに変更したのは昭和43年で、この時点では、まだガソリンカーだった。
▲現役時代の夏休み、夏の狂化合宿が加悦駅構内で実施され、朝の一番列車で、丹後山田へ行くと、折り返しのキハ51+キハ101が、ホームで発車待ち。結局、動いている片ボギーを見たのは、この時だけだった(昭和44年)。





















