青い瞬間(とき) -Blue Momentを追いかけて-14-

今まで行ったクローバー会のツアー、みんなで共有した“青い瞬間”を続けます。つぎは、2019年10月の天竜浜名湖鉄道です。この日も快晴で、西鹿島駅で集合のあと、乗車会、天竜二俣区の見学などを楽しみ、最後は、宿泊地の最寄り駅、気賀までの列車の旅となりました。今回の宿泊地の最寄り駅、気賀を出発する天竜浜名湖鉄道の列車。駅には、NHK大河ドラマ「おんな城主直虎」ゆかりの地として、井伊家の紋を入れた赤い幕が張られていて、アクセントになっている。残念ながらBlue Momentの時間帯は、列車と絡めて撮ることはできなかったが、快晴のこの日は、列車に乗りながら、明から暗への世界をみんなで体験できた。

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 青い瞬間(とき) -Blue Momentを追いかけて-13-

秋のイベント「上田電鉄ツアー」も明後に近づいて来ました。楽しみにしていますが、クローバー会では、今まで、みんなで、いろいろなところへ行き、思い出をつくることができました。ここでは、みんなで共有したBlue Momentを紹介していきたいと思います。今回は、2018年5月に行った明知鉄道です。ぶんしゅうさんのお世話で、国民宿舎の「恵那山荘」で一泊しましたが、快晴に恵まれ、新緑のまぶしい二日間となりました。

 

 

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 青い瞬間(とき) -Blue Momentを追いかけて-12-

またBlue Momentに戻ります。来週には、クローバー会で上田電鉄の撮影会が予定されています。まだ参加申し込みは少ない状況ですが、そこで、今回は以前に訪れた上田電鉄のBlue Momentを見ていただき、参加を検討されている皆さんへ、ちょっと刺激(?)できればと思っています(以下、2019年4月)。

上田電鉄別所線、終点の別所温泉のひとつ手前に「八木原」がある。いまはホーム一面の無人駅だが、パステルカラーに塗られた下見板張りの駅舎が大きな魅力ポイント、テレビのCMにもよく登場する駅だが、暮れゆくなかにたたずむ駅舎は、まわりのいかにも信州らしい田園風景とともに、写欲を刺激する。

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 関西の蒸機を巡る  ~小浜線~  ③

小浜線の続きです。小浜で一泊して、二日間の撮影を終えます。結局、賑わいを見せる小浜線の夏も、朝夕に涼しさを覚える頃、臨時列車も運転を終えた、この1回だけの訪問に終わり、その2ヵ月後の昭和46年10月の改正で、C58はDE10に置き換えられます。

“若狭富士”こと青葉山をバックに加斗に進入する977レ C58 171[敦一]

 

 

 

 

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 関西の蒸機を巡る  ~小浜線~  ②

小浜線は、京都からは直線距離では、それほどでもないものの、アクセスは良くありません。どちら側から列車で入るにしても、遠回りを強いられて、着くのは昼ごろになります。走っているのも汎用機のC58では、訪問の優先順位は低くなります。近くの舞鶴線、宮津線も、よく似た路線ですか、そちらは、D51やC57、9600が見られるとあって、よく撮影に訪れたのとは対照的でした。

アクセスの悪さを救うために一計を案じたのが、夜行列車の利用でした。当時、北陸本線には、まだ大阪~新潟の夜行の鈍行が走っていました。京都23:48発、敦賀には深夜の1:37着、待合室で仮眠して、敦賀4:50の始発に乗れば、5時過ぎには撮影地に到着ができて、まるまる1日を有効に使うことができたのです。前稿のなかで、「十村に来たのは、あるミッションがあって」と記した。私が行く直前、仲間のI原さん、T田君が、小浜線を訪れていたのだった。彼らが目指したのが、この十村の近くの小高い山の上の神社で、“十村はエエでぇ”と吹き込まれていたのだった。聞いたままに、くだんの山に登ってみた。なるほど! 素晴らしい展望ではないか。敦賀方からの線路がずっと見渡せて、右に見える十村駅の到着も見える。二人が言うのは間違いなかった(以下、昭和46年8月)。

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 関西の蒸機を巡る  ~小浜線~  ①

新ネタも“デジ青”に載せながら、カビの生えたネタも仕入れて変化をつける。これが、高齢趣味者の定めと自覚し、色ものはしばらく休んで、蒸機ネタと参ります。以前、本欄で九州、北海道の機関区別の蒸機をお伝えしました。「本州はないんかいな」との声も聞きます。もちろん撮っていますよ。ただ機関区別に見ても、本州は、結構蒸機の運用範囲が広くて、まとまりを欠きますし、地域的なムラもあります。そこで、線区別に見ていくこととしました。

約50年前、日帰りでも行ける関西地方にも多くの蒸機線区がありました。それらを、順に紹介していきます。最初は、敦賀と東舞鶴を結ぶ「小浜線」です。その小浜線、ことしは全通100周年に当たります。先日は、丹鉄の「くろまつ」が初めて小浜線に乗り入れしたと聞きます。また「駅メモ!」とか言う、ワケの分からないキャラクターが出てくるキャンペーンが行われているのですが、高齢者には、何のことかサッパリ分かりません。昭和46年8月17日、小浜線を訪れた際の行程を撮影順に載せて行く。敦賀から始発列車に乗って、5:09に美浜に到着。駅で仮眠ののち、東美浜寄りに歩いて、敦賀発の922レを撮影、この列車、西舞鶴、綾部経由で終着は京都。C58 212[敦一]の牽引。補助灯が、前照灯並みの大きさ。

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 青い瞬間(とき) -Blue Momentを追いかけて-11-

大阪の阪堺線を紹介したあとは、つぎは東京の都電荒川線と行きましょう。両者は経営の違いがあるとは言え、ときどき、コラボして相手の塗装に塗り替えたりして、一体化したキャンペーンが見られます。阪堺線がほぼ南北に走っているのに対して、荒川線は、方向が目まぐるしく変わりますから、思わぬ方向に青い空が見えたりします。都内にさえいれば、アクセスは言うことはありませんから、当日の空模様で、機敏に移動できるのも荒川線の魅力です。

大都会であれば、Blue Momentに添えたいアイテムが「高層ビル」と「人」だ。王子駅近くの「飛鳥山」電停、高層マンションを背景に上下の電車がひっきりなしに来る。

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 青い瞬間(とき) -Blue Momentを追いかけて-10-

最近、Blue Momentを求めて、足繁く(と言っても年に2、3回)通っているのが、阪堺電軌です。通い始めてからは、ずいぶんが経ちました。最初のころは、故・沖中さんに教えられて、初詣の大輸送を記録するため、正月二日目の住吉詣でが恒例になったり、典型的な大阪の下町商店街と交差する北天下茶屋へもよく通いました。最近は、上町線、阪堺線の乗客の差が大きくなり、日中20数分ヘッドの阪堺線より、6分ヘッドの上町線のほうが、明らかにBlue Momentの遭遇率が高く、夕方から出かけることが多くなりました。最近のお気に入りは「北畠」付近、両側に低い家並みが続き、道路の真ん中を電車が走る。かつての“市電”そのものの情景のなかで、夕暮れを迎えた。

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 青い瞬間(とき) -Blue Momentを追いかけて -9-

路線の長い近鉄のこと、一瞬だけのBlue Momentを、全区間で撮るの容易なことではありません。幸い、住まいに近い近鉄京都線、橿原線、それに接続する吉野線も含めて、ほぼ南北に路線が走っています。真横から、夕景から始まる、ドラマチックな光景を求めるには、恰好な路線と言えます。例によって、車両を空で抜ける鉄橋を探し出して、何ヵ所かを回りました。電車シルエットのBlue Momentの場合、下回りが隠れないことは必須だが、もうひとつ、ブラインドが降りていないことも条件だ。ひとつでもブラインドが下りていると興ざめだ。季節的なこともあるが、日中から走り続けている電車ではまず無理で、夕方ラッシュ時に出庫して走り始める電車の運用を狙うと、案外、ブラインドゼロの確率が高い。

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 青い瞬間(とき) -Blue Momentを追いかけて -8-

近郊私鉄のBlue Moment、つぎは京阪。狙い目は、天満橋の東、大川(旧淀川)と寝屋川の合流地点で、土佐堀通を越える人道橋「大坂橋」からの光景です。この場所も、明るいうちから何度も行ったところです。中之島線の開業後、眼の前に見える、乗越橋を行く電車が飛躍的に増えて、以前より、写しやすくなりました。大坂橋から見ると、川の向こうが、梅田方面になり、夕方ともなると、ビルの照明、天満橋もライトアップされて、美しい都市景観となる。手前に大柄な架線柱があるから、ビル影のなかに取り込んで、空に突き出ないような工夫が必要。電車を大きく見せるなら、淀屋橋行き限定になる。

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 青い瞬間(とき) -Blue Momentを追いかけて -7-

日没後のわずかな時間しか見られないBlue Momentの空、それを写すには、季節、時間帯を変えて、足繁く通うしかありません。その点、本数の多い関西の私鉄は、格好の対象となります。問題は、どこで撮るか‥です。やはり、大きく開けた鉄橋以外に、手は考えられません。阪急で、鉄橋の代表と言えば、淀川鉄橋に尽きる。夕方になると、十三のネオン街を抜けて、淀川の河原へ降りて、草叢を彷徨ったものだ。空が青くなって来ると、対岸の梅田のビル街がシルエットに浮かんで来る。

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 青い瞬間(とき) -Blue Momentを追いかけて -5-

米手さんの応援コメントに勇気づけられて、Blue Momentを続けます。地元での“夕練、叡電を載せたあと、つぎは嵐電となります。線形を見ても、ほぼ東西に走っていて、夕方の空を入れるのに適しているように思われます。ただ人家が建て込んでいて、空を大きく取り込める場所がなかなか見つかりません。朱塗りの駅舎の「車折神社」、文字どおり車折神社が真ん前にあって、明るいうちも撮影ポイントが多い。小倉山の向こうに陽が落ちる頃も、なかなかの雰囲気になって来る。赤い柱、神社の樹々もアクセントになる。嵐電は、後部から写すと、運転室の暗幕が下りているため、灯りが片側だけになってしまうのが痛いところだ。

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 青い瞬間(とき) -Blue Momentを追いかけて -4-

極めて限定された時間帯にのみ可能なBlue Momentの撮影、天候にも左右されて、そうそう撮れるものではありません。感性を磨くためにも、近場でお気に入りの場所を見つけて、季節も変えて、足繁く通う必要があります。そのような意味で、今回は地元の京都で写した例を見ていただきます。とくに、これから紹介する叡電沿線へは、市から支給される敬老乗車証を使えば、無料で現地まで連れて行ってくれます。“朝練”ならぬ“夕錬”で腕を磨くことにしました。叡電鞍馬線の高野川鉄橋、高校生の頃からよく通ったところだが、この時間帯に目覚めたのは、ごく最近のこと。画角のなかに夕陽が落ちていくから、快晴だと、Blue Momentの時間帯なのに、山の端はまだ赤く、微妙なグラデーションが期待できる。鉄橋がそれほど長くないから、2両より、単行が良い。また河原からあおり気味に撮るから、下回りを浮かせて撮るためには、複線の手前の上り線限定となる。それらの条件で絞り込むと、こちらも限定的になる。

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 青い瞬間(とき) -Blue Momentを追いかけて -3-

続いて冬の北海道ならではのBlue Momentを見ていただきます。この2018年、注目したのは富良野線の西中という駅でした。これには伏線があって、2011年、ぶんしゅうさんと一緒に北海道へ行った時、富良野線で撮影して、西中駅も訪れていました。名も無いような無人駅ですが、一面草原のなかの木組みのホームが気になって、いつか季節を変えて再訪したいと思っていました。改めて時刻表と、日没時刻を照合すると、西中駅で思い描いた撮影が可能かと分かり、宗谷本線に続いて、富良野線の乗客になっていました。目指す西中駅は、富良野から40分ほど、まだ明るいうちに下車した。周りはずっと雪原が広がっていて、向こうのほうに、人家の灯りが見えるだけ。ただ、ひたすら最適の時刻を待つ。2月にしては、それほどの寒さでもないが、写真に見える2畳ほどの待合室に入って、身をかがめて、その時刻を待った。▲▲2011年訪れた、初夏の西中駅、「お立ち台通信」にも載っていないような無人駅だが、伸びやかな周囲の風景がずっと気になっていた。

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 青い瞬間(とき) -Blue Momentを追いかけて -2-

夏の終わりから一転して、冬の北海道へ飛びます。Blue Momentのもとで列車を撮る場合は、当然のことながら、限られた時間帯に列車が来ることが絶対条件で、事前の調査が不可欠です。この年の北海道行きは、Blue Momentの面白さに目覚めた時でした。昼間の撮影は適当にして、この時間帯に集中することにしました。第一日目、昼に千歳に着いて、足が向いたのは宗谷本線でした。旭川発名寄行き329Dが、その時間帯を走り抜くことが時刻表から読み取れ、日没時刻から計算して、最適の駅を塩狩としました。15時前の列車で塩狩に到着、実に50年ぶりの塩狩下車だ。名物のラッセルが停車していて、待ち時間を有効に使うことができた。次第に周囲が暗くなって、雪のなかのBlue Momentを迎えた(以下、2018年1月)。

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 青い瞬間(とき) -Blue Momentを追いかけて -1-

写真展を終えて、一服しているところです。こんな時こそ、久しぶりの旅行をと思うのですが、連日の不順な天気では、その気も失せてしまい、相変わらず引き籠もり生活が続いています。いっぽうデジ青も、「カビが生えたような写真は止めて、色付きの写真でも載せたらどうや」の声に対抗できる新作はほとんどありません。それならばと、数年前から、密かに(?)温め続けていたテーマを、今回、公開しようと思った次第です。と言っても、「またか」の発表済み写真もありますが、「デジ青テーマは無限、タテで切ったら、ヨコにも、斜めにも切れる。もっと横断的なテーマを」と吹聴した当事者としては、これもアリかなと思った次第です。

テーマは、Blue Moment(ブルーモーメント)。日没後に一瞬だけ訪れる、空が青く染まった時間帯です。デジカメの普及で、アプローチしやすいテーマとなり、写真用語では「マジックアワー」とも言われています。ここ数年、意識して、“青い時”を求めて、写した記録をランダムに見ていただきます。

夕景でも夜景でもない、日没後の5分程度見られる“青い世界”、撮影には事前の計画も大事だ。遠くへ出かける気力・体力がめっきり減退した高齢者体質となったいまは、自宅近くの鴨川での“夕練”が日課になった(8月30日撮影)。

 

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青春18で巡る四国3日間(その6最終回)

キハ32の4918Dと交換、伊予上灘。

(青春18でひたすら帰る)

今回、初日はキハ40系、2日めはとさでん交通、そして3日めの8月15日はキハ185系3100番台と決めていました。北伊予で3100番台628Dの回送を撮ると、もはや特に狙うものはありませんが、せっかくのなので、松山地区でしか見られないキハ54型と宇和海の2000系を撮ります。月曜日なので、新装なったキハ185の2代目の伊予灘ものがたり号を見ることが出来ないのが残念です。 続きを読む

青春18で巡る四国3日間(その5)

宇和島駅へ進入。

(キハ185系3100番台)

8月15日の早朝、宇和島6時9分発の628Dを撮りに出動します。出庫は5時53分とのことですが、その時間にはまだ駅構内に入れないので駅手前の跨線橋から駅進入を撮ります。架線がないのでいとも簡単に撮れてしまいます。この松山行の628Dと、途中で伊予大洲で交換する松山5時51分発宇和島9時10分着の911Dの1往復が、キハ185系3100番台の定期運用です。 続きを読む

青春18で巡る四国3日間(その4)

735D、吾桑。

(予土線へ)

高知駅の高架下でそそくさと昼食を食べ、暫しとさでん交通を撮影してから、高知14時35分発の735Dで終点の窪川まで1000型ディーゼルカーに約3時間乗ります。3連で出発しましたが途中の須崎で2両を切り離し、30分停車した後、4735Dとなって1両で窪川まで向かいます。高知から窪川まで直通する普通列車は下りで5本しかなく、「特急にのってください」ということなのでしょう。もっとも高知―須崎の区間運用の普通列車は1時間に1本程度はあるので、輸送密度に応じたダイヤになっているのだと思います。

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