少し、時期外れな話題であるが、今夏台湾好きのブギウギさんが上京され私の準ホームグラウンド高尾~相模湖間で撮影をされた。その時に「今日は青春18きっぷで帰るが熱海と浜松の間が時間的に長く、短い編成のロングシート車でよく混み合いうんざりする」というようなことを言われた。全く同感である。熱海~浜松間では富士山を眺めることができ、富士川、大井川、天竜川を渡り景色も悪くはないが、長時間のロングシート車乗車が東海道本線の忍耐乗車区間になっているのは否めない。私のよく利用する東京6時34分発でみると大阪までの556.4kmを9時間11分かけて15時45分に到着するので表定速度は60.6km/hである。参考に1964年10月の交通公社時刻表によると東京8時30分発の急行「六甲」は7時間30分かけて大阪に16時に到着し、表定速度は74.2km/hである。翌年11月の時刻表の急行「第1なにわ」東京9時30分発大阪17時30分着では8時間かけて表定速度は69.6km/hである。いろいろな見方があるが、過去の153系急行電車に比べ青春18切符の東海道の旅は5回の乗り換えがあるにしては善戦しているように思える。この善戦も米原~大阪の新快速の激走が寄与している。因みに東京6時34分発を利用した時の6乗車区間のそれぞれの表定速度は東京~熱海59.2km/h、熱海~浜松61.4km/h、浜松~豊橋64.4km/h、豊橋~大垣新快速70.5km/h、大垣~米原61.5km/h、米原~大阪新快速78.0km/hである。熱海~浜松間がロングシートで乗車時間も長く、それほどスピードが速くないこともあり忍耐区間になるようだ。大阪からの上り利用もほぼ同じことが言える。何れにしても格安切符であるので忍耐区間は忍耐せざるを得ない。他にも各地に忍耐乗車区間(個人的には大宮~高崎間)があるが、各人の感じ方もそれぞれあると思う。
<参考写真>
忍耐乗車区間の始まり熱海駅 2014.9.9 右737M熱海止めクハE231-8058と左島田行きクモハ211-6009 ▼